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大阪の占い師 サワツ純子 のタロットブログです。たまに理屈っぽい日常のああだこうだも入っています。
長文OK・お暇な方のみお読み下さいませ。(・∀・)サワツ純子
※各ブログ記事へのインデックスを作ってみました。良ければご利用ください※
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興味のある方はどうぞお越しくださいませ。
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今回は、小アルカナの背景に使われている青(空色/水色)の第2回め、聖杯のスートを見ていきます。
聖杯(カップ)は感情の動き、愛、快楽、芸術性、霊性などを表わしていると考えます。
カードの画像データは、U.S.GAMES SYSTEMS,INC から出版されているライダー版ウエイトタロットと、Merrimack Publishing Corp. から出版されたウエイト版タロットです。
分類やコメントはあくまでもわたしの主観に基づいています。ご了承の上、お読み下さい。
*-*-*-*-*-*-*
2・小アルカナの背景の青
(2)聖杯(カップ)のカード・水のエレメント
ライダー版カード画像(注釈は背景の色)
A.1-灰色、
2.3.4-青色
B.5-灰色、
6.7.8-青色
C.9-黄色、
10-青色
D.キング-灰色
クイーン-青色
ナイト-青色
ペイジ-灰色
背景の色の変化を捉えやすいように4枚ずつA~Dに分けてみました。
A~Dのどのグループも、1枚目は青色ではありません。Cの1枚目【聖杯9】だけが黄色で、他の【聖杯1】【聖杯5】【聖杯キング】は灰色背景です。
同様に、各グループの縦のラインを眺めているとカードイメージの傾向が見えて来ます。
1枚目は先ほど述べましたように、青色背景がひとつもありません。
2枚目の【聖杯2】【聖杯6】【聖杯10】【聖杯クイーン】はどれも愛が強調されている気がします。【聖杯2】は恋人同士の愛、【聖杯6】は子供の(子供への)愛、【聖杯10】は家族の愛が描かれています。【聖杯クイーン】と言えばやはりロマンチックな愛を連想します。
3枚目の【聖杯3】【聖杯7】【聖杯ナイト】は、愛の浮薄な側面・多様性を描いているようです。【聖杯3】はたくさんの人の感情や噂話などを連想します。【聖杯7】は迷いや妄想、【聖杯ナイト】はかっこいいけれど八方美人な男性が思い浮かびます。
4枚目の【聖杯4】【聖杯8】では、どちらの人物も浮かない様子です。【聖杯ペイジ】だけは当てはまらないようですが、背景が薄暗い灰色になっています。
聖杯のスートにおける背景の青は、カードによって濃さや色合いがさまざまです。棒のカード背景に似た、濃くて澄んだ空もあれば、薄い水色、夜の暗い青もあります。
Merrimack版の背景の青はどれも、ライダー版とは異なった濃い目の青になっています。
ライダー版
Merrimack版
*-*-*-*-*-*-*
前回の棒の時と同様に、地形などに描かれている水にまず注目してみたいと思います。水は感情のあり様を表わしていると考えます。
【聖杯1】カップから水が湧きあふれ、水しぶきがはね、蓮が浮かぶ池にしたたり落ちている。豊かで濃厚な質感の水は愛や霊性そのものを表現しているように思える。背景は灰色。向上への意欲はたっぷりあるものの、まだ強くは発揮されていないようだ。
【聖杯5】夕刻か夜のような薄暗い背景で灰色。暗い黄緑色の地形に川が流れている。川上・川下は不明だが、流れがはっきり感じられ、時の経過による感情の変遷を連想させる。水の色は青が濃く、向上への意欲は強くあると解釈できる。
【聖杯8】夜のような灰青色の空。単に暗いだけでなく『灰色がかっている』ことが特色と思われる。それと対照的に水は綺麗な空色。岸の切り立っている部分も水色で明るい(Merrimack版では紫色)。月の光を反射しているのかも。ここでは空にも水にも「向上を目指そうとする」傾向があるように思う。中央の人物は「もっと良いものを求めて」現状から立ち去ろうとしている。足元の暗い夜に出立することが賢明かどうかは定かではないが…
【聖杯10】薄い空色の背景。家の建つ丘から手前にかけて川か泉が流れている。水は家に近づくにつれ暗く濁っていく。(Merrimack版では水の濁りはない)絵の奥にいくほど未来を示すと考えるならば、子供が幼い今は純粋なよろこびに満ちているが、生育するにつれて翳りが寄せてくると考えられそうだ。しかし勿論今は未来に向かって「もっと良い暮らしを、子供に良い教育を」と、『向上』を目指しているに違いない。衣服にも青色が使われている。
【聖杯キング】波が荒立つ大海中の玉座にキングが座っている。波は濃淡の入り混じった青と黄緑色等で、繊細な色合い。彼の感情は豊かで複雑なようだ。冠の一部(耳あてのようだ)と着衣は青で、海面から跳ね上がった魚も同じ青。この人物は持ち前の豊かな愛情と霊性で『魂の進化と向上』の姿勢をみずから体現しているのではないか。それに対し背景は灰色で「向上の意志」がはっきりと明示されていない印象を受ける。
【聖杯クイーン】背景は薄い青。水辺は入り組んで波も複雑な波紋を描き、彼女の心模様を表わしているようだ。彼女の衣服は白と水色の混じり模様。清らかさや透明感を連想させる。彼女もやはり「もっと美しい愛に満ちた人生を」と願っているようだ。玉座の人魚の子供が彼女の優しい心を思わせる。
【聖杯ナイト】背景は薄い青。荒野の奥から手前にかけてやや浅そうな川が流れている。川が蛇行しているのは、彼の揺れやすい心情を表わしているのでは?彼は水色の鎧と兜を身につけており、馬具も同様の空色。一貫性には乏しそうだが彼もまた爽やかな心で「向上」を目指し、体現しようとしている。
【聖杯ペイジ】背景は少し暗い灰色。可愛らしいいでたちの彼/彼女にあまり似合わないと感じる。奥ではゆらゆらと水面が揺れている。彼/彼女の豊かな感情がいつも波打っているようだ。飾り帽子とチュニックには水色が使われている。赤と青のデザインでどことなく「心理的葛藤」らしき雰囲気がある(Merrimack版ではピンク-紫色)。聖杯の中から顔を出している魚が水色で【聖杯キング】と同じアイテムが使われている。彼は「向上」を体現しようとしながらも、揺れやすい心がどうしても邪魔をする傾向があるかもしれない。
*-*-*-*-*-*-*
次に、水が描かれていないものについてコメントしてみます。
【聖杯2】背景は空色。向かい合った二人が胸の前でそれぞれの心を合わせるように杯を差し出している。中央にはカドケウスの杖と、翼のついた獅子の顔が浮かび上がっている。これから二人は「より素晴らしい未来」を創造していくのだろう。
【聖杯3】背景は棒のカードに見られるような濃い空色/水色。3人の娘がそれぞれ手に持った聖杯を掲げ乾杯している。祝福ムードがあり、皆で「よりよい生活と未来を目指す」雰囲気がある。
【聖杯4】背景は【聖杯3】に似た濃いめの空色。遠景の山と、人物のズボンも青色。彼は目を閉じ自分の世界に入っている。目の前に差し出された聖杯にも気付かない。しかし彼は今「もっと楽しい、より充実した毎日を送りたい」と望んでいるのだろう。それに向かって自ら動き出す行動力を彼は持っている(ズボンと遠景の山の青)。
【聖杯6】背景は薄い空色だが二人の子供を取り巻く世界は黄色である。建物の屋根や町の石畳などは空の色と灰色の中間。後姿の衛兵も薄い青色をしている。子供たちは今いっぱいに恵みを受けながら、やがては健やかに生育し「よりよい人生」を目指していく。大人たちはその手助けをするだろう。子供たちの衣服にも濃い青が使われ、彼らが実際に「人生の向上を実行」していくことを示唆している。
【聖杯7】背景は空色。しかし彼の視界をふさぐのは灰色の雲である。彼は「もっとよりよい人生」を送りたいと願い、色んなものを思い描く。異性の顔や立派な城、邪悪な顔のとかげ(竜?)は青色をしている。異性と愛を育むこと、大きな財を築くため頑張ること、社会での覇者となるべく奮闘することは『進化と向上』のために推奨されているのかも知れない。
【聖杯9】背景は黄色だが、彼の背後を取り巻くのは水色の布で覆われた円形テーブルである。その上にはたくさんの聖杯が並べ置かれ、彼はとても満足そうだ。これらの聖杯は彼が「よりよい状態を目指し」努力してきた成果だろう。今や彼は富者となった。今の彼なら向上の努力をせずとも大抵の願いは容易く叶うことだろう。
*-*-*-*-*-*-*
背景の青色の空と、水のある/なしを合わせて見てみると、その組み合わせにある傾向が見えてくるようです。
4枚のコートカードを除いて、「青空」と「水」が両方揃っているのは【聖杯10】だけです。【聖杯8】の背景は濃い青ですが「青空」とは言い難いです。
カード中に「水」が描かれ「=感情が活性化している」時、その場をとりまく空気には「すっきりしない要素」が混じっているのかも知れません。
【聖杯1】では、心や愛情が『流れ出して行く先がありません』。水は流れてこそ澄んでいられます。愛も、それを捧げる相手があってこそ活き活きと輝くものです。
【聖杯5】では『喪失にうなだれた』人が描かれています。過去にはあったものが失われた今、彼はなんとか心の整理をつけようと頑張っています。きっとこの先いつか、彼は立ち直っていくでしょう。
【聖杯8】では『目の前のものに失望』し、取り組むのを諦めて立ち去ろうとしています。彼の関心は「ここではないどこか」にある「もっと良いもの」に向かい始めています。
水の性質から考えると「熱せられると水蒸気になる」「冷えると雲や液体になる」ことも考慮できるなと思います。「水」が描かれている【聖杯1】【聖杯5】【聖杯8】では「心が充分に温まっていないor冷えた」と解釈できるのではないでしょうか。また【聖杯7】では「心が冷えかかっている」のかも知れません。彼はもっと心を温めるために、自分を楽しませてくれるあれやこれやを妄想しているとも考えられます。
*-*-*-*-*-*-*
水のエレメントである聖杯のコートカードではすべてに水が描かれています。
聖杯のスートの人たちは、感情が刺激されること…愛やよろこびを感じたり、芸術や遊びを通して楽しんだりすること…を生きがいとします。他者と同調することを求め、平和で充実した生活が送れるような人間関係をつくるため働きかけ(=進化と向上)ます。
前回の記事の終わりでは、青色について以下のように書きました。
「4」は固定や安定と関係のある数字です。それを考えると、液体や気体である水は、青色とはそれほど相性が良くないのかも知れません。水が固体として安定するのは0℃以下で『氷』になった時です。ちょっと、ぞっとしますね。
水が青色と好相性であるためには『充分に温度が高い環境』を必要とするのかなと思います。【聖杯2】【聖杯6】【聖杯10】など、愛が強調されたカードの「水」は、きっと甘くておいしいのだろうなと思います。
次回は剣のカードを考察します。
今後とも当ブログをよろしくお願いします。
聖杯(カップ)は感情の動き、愛、快楽、芸術性、霊性などを表わしていると考えます。
青色は、空に表れる精神性・クールさ、及び水に表れる情動・霊性、魂の進化と向上を目指す性質を表わすと考えて解釈していきます。
カードの画像データは、U.S.GAMES SYSTEMS,INC から出版されているライダー版ウエイトタロットと、Merrimack Publishing Corp. から出版されたウエイト版タロットです。
分類やコメントはあくまでもわたしの主観に基づいています。ご了承の上、お読み下さい。
*-*-*-*-*-*-*
2・小アルカナの背景の青
(2)聖杯(カップ)のカード・水のエレメント
ライダー版カード画像(注釈は背景の色)
A.1-灰色、
2.3.4-青色
B.5-灰色、
6.7.8-青色
C.9-黄色、
10-青色
D.キング-灰色
クイーン-青色
ナイト-青色
ペイジ-灰色
背景の色の変化を捉えやすいように4枚ずつA~Dに分けてみました。
A~Dのどのグループも、1枚目は青色ではありません。Cの1枚目【聖杯9】だけが黄色で、他の【聖杯1】【聖杯5】【聖杯キング】は灰色背景です。
同様に、各グループの縦のラインを眺めているとカードイメージの傾向が見えて来ます。
1枚目は先ほど述べましたように、青色背景がひとつもありません。
2枚目の【聖杯2】【聖杯6】【聖杯10】【聖杯クイーン】はどれも愛が強調されている気がします。【聖杯2】は恋人同士の愛、【聖杯6】は子供の(子供への)愛、【聖杯10】は家族の愛が描かれています。【聖杯クイーン】と言えばやはりロマンチックな愛を連想します。
3枚目の【聖杯3】【聖杯7】【聖杯ナイト】は、愛の浮薄な側面・多様性を描いているようです。【聖杯3】はたくさんの人の感情や噂話などを連想します。【聖杯7】は迷いや妄想、【聖杯ナイト】はかっこいいけれど八方美人な男性が思い浮かびます。
4枚目の【聖杯4】【聖杯8】では、どちらの人物も浮かない様子です。【聖杯ペイジ】だけは当てはまらないようですが、背景が薄暗い灰色になっています。
聖杯のスートにおける背景の青は、カードによって濃さや色合いがさまざまです。棒のカード背景に似た、濃くて澄んだ空もあれば、薄い水色、夜の暗い青もあります。
Merrimack版の背景の青はどれも、ライダー版とは異なった濃い目の青になっています。
ライダー版
Merrimack版
*-*-*-*-*-*-*
前回の棒の時と同様に、地形などに描かれている水にまず注目してみたいと思います。水は感情のあり様を表わしていると考えます。
【聖杯1】カップから水が湧きあふれ、水しぶきがはね、蓮が浮かぶ池にしたたり落ちている。豊かで濃厚な質感の水は愛や霊性そのものを表現しているように思える。背景は灰色。向上への意欲はたっぷりあるものの、まだ強くは発揮されていないようだ。
【聖杯5】夕刻か夜のような薄暗い背景で灰色。暗い黄緑色の地形に川が流れている。川上・川下は不明だが、流れがはっきり感じられ、時の経過による感情の変遷を連想させる。水の色は青が濃く、向上への意欲は強くあると解釈できる。
【聖杯8】夜のような灰青色の空。単に暗いだけでなく『灰色がかっている』ことが特色と思われる。それと対照的に水は綺麗な空色。岸の切り立っている部分も水色で明るい(Merrimack版では紫色)。月の光を反射しているのかも。ここでは空にも水にも「向上を目指そうとする」傾向があるように思う。中央の人物は「もっと良いものを求めて」現状から立ち去ろうとしている。足元の暗い夜に出立することが賢明かどうかは定かではないが…
【聖杯10】薄い空色の背景。家の建つ丘から手前にかけて川か泉が流れている。水は家に近づくにつれ暗く濁っていく。(Merrimack版では水の濁りはない)絵の奥にいくほど未来を示すと考えるならば、子供が幼い今は純粋なよろこびに満ちているが、生育するにつれて翳りが寄せてくると考えられそうだ。しかし勿論今は未来に向かって「もっと良い暮らしを、子供に良い教育を」と、『向上』を目指しているに違いない。衣服にも青色が使われている。
【聖杯キング】波が荒立つ大海中の玉座にキングが座っている。波は濃淡の入り混じった青と黄緑色等で、繊細な色合い。彼の感情は豊かで複雑なようだ。冠の一部(耳あてのようだ)と着衣は青で、海面から跳ね上がった魚も同じ青。この人物は持ち前の豊かな愛情と霊性で『魂の進化と向上』の姿勢をみずから体現しているのではないか。それに対し背景は灰色で「向上の意志」がはっきりと明示されていない印象を受ける。
【聖杯クイーン】背景は薄い青。水辺は入り組んで波も複雑な波紋を描き、彼女の心模様を表わしているようだ。彼女の衣服は白と水色の混じり模様。清らかさや透明感を連想させる。彼女もやはり「もっと美しい愛に満ちた人生を」と願っているようだ。玉座の人魚の子供が彼女の優しい心を思わせる。
【聖杯ナイト】背景は薄い青。荒野の奥から手前にかけてやや浅そうな川が流れている。川が蛇行しているのは、彼の揺れやすい心情を表わしているのでは?彼は水色の鎧と兜を身につけており、馬具も同様の空色。一貫性には乏しそうだが彼もまた爽やかな心で「向上」を目指し、体現しようとしている。
【聖杯ペイジ】背景は少し暗い灰色。可愛らしいいでたちの彼/彼女にあまり似合わないと感じる。奥ではゆらゆらと水面が揺れている。彼/彼女の豊かな感情がいつも波打っているようだ。飾り帽子とチュニックには水色が使われている。赤と青のデザインでどことなく「心理的葛藤」らしき雰囲気がある(Merrimack版ではピンク-紫色)。聖杯の中から顔を出している魚が水色で【聖杯キング】と同じアイテムが使われている。彼は「向上」を体現しようとしながらも、揺れやすい心がどうしても邪魔をする傾向があるかもしれない。
*-*-*-*-*-*-*
次に、水が描かれていないものについてコメントしてみます。
【聖杯2】背景は空色。向かい合った二人が胸の前でそれぞれの心を合わせるように杯を差し出している。中央にはカドケウスの杖と、翼のついた獅子の顔が浮かび上がっている。これから二人は「より素晴らしい未来」を創造していくのだろう。
【聖杯3】背景は棒のカードに見られるような濃い空色/水色。3人の娘がそれぞれ手に持った聖杯を掲げ乾杯している。祝福ムードがあり、皆で「よりよい生活と未来を目指す」雰囲気がある。
【聖杯4】背景は【聖杯3】に似た濃いめの空色。遠景の山と、人物のズボンも青色。彼は目を閉じ自分の世界に入っている。目の前に差し出された聖杯にも気付かない。しかし彼は今「もっと楽しい、より充実した毎日を送りたい」と望んでいるのだろう。それに向かって自ら動き出す行動力を彼は持っている(ズボンと遠景の山の青)。
【聖杯6】背景は薄い空色だが二人の子供を取り巻く世界は黄色である。建物の屋根や町の石畳などは空の色と灰色の中間。後姿の衛兵も薄い青色をしている。子供たちは今いっぱいに恵みを受けながら、やがては健やかに生育し「よりよい人生」を目指していく。大人たちはその手助けをするだろう。子供たちの衣服にも濃い青が使われ、彼らが実際に「人生の向上を実行」していくことを示唆している。
【聖杯7】背景は空色。しかし彼の視界をふさぐのは灰色の雲である。彼は「もっとよりよい人生」を送りたいと願い、色んなものを思い描く。異性の顔や立派な城、邪悪な顔のとかげ(竜?)は青色をしている。異性と愛を育むこと、大きな財を築くため頑張ること、社会での覇者となるべく奮闘することは『進化と向上』のために推奨されているのかも知れない。
【聖杯9】背景は黄色だが、彼の背後を取り巻くのは水色の布で覆われた円形テーブルである。その上にはたくさんの聖杯が並べ置かれ、彼はとても満足そうだ。これらの聖杯は彼が「よりよい状態を目指し」努力してきた成果だろう。今や彼は富者となった。今の彼なら向上の努力をせずとも大抵の願いは容易く叶うことだろう。
*-*-*-*-*-*-*
背景の青色の空と、水のある/なしを合わせて見てみると、その組み合わせにある傾向が見えてくるようです。
4枚のコートカードを除いて、「青空」と「水」が両方揃っているのは【聖杯10】だけです。【聖杯8】の背景は濃い青ですが「青空」とは言い難いです。
カード中に「水」が描かれ「=感情が活性化している」時、その場をとりまく空気には「すっきりしない要素」が混じっているのかも知れません。
【聖杯1】では、心や愛情が『流れ出して行く先がありません』。水は流れてこそ澄んでいられます。愛も、それを捧げる相手があってこそ活き活きと輝くものです。
【聖杯5】では『喪失にうなだれた』人が描かれています。過去にはあったものが失われた今、彼はなんとか心の整理をつけようと頑張っています。きっとこの先いつか、彼は立ち直っていくでしょう。
【聖杯8】では『目の前のものに失望』し、取り組むのを諦めて立ち去ろうとしています。彼の関心は「ここではないどこか」にある「もっと良いもの」に向かい始めています。
水の性質から考えると「熱せられると水蒸気になる」「冷えると雲や液体になる」ことも考慮できるなと思います。「水」が描かれている【聖杯1】【聖杯5】【聖杯8】では「心が充分に温まっていないor冷えた」と解釈できるのではないでしょうか。また【聖杯7】では「心が冷えかかっている」のかも知れません。彼はもっと心を温めるために、自分を楽しませてくれるあれやこれやを妄想しているとも考えられます。
*-*-*-*-*-*-*
水のエレメントである聖杯のコートカードではすべてに水が描かれています。
聖杯のスートの人たちは、感情が刺激されること…愛やよろこびを感じたり、芸術や遊びを通して楽しんだりすること…を生きがいとします。他者と同調することを求め、平和で充実した生活が送れるような人間関係をつくるため働きかけ(=進化と向上)ます。
前回の記事の終わりでは、青色について以下のように書きました。
“青は、生命の樹では第4のセフィラ「ケセド(慈悲)」。…<中略>…惑星は木星、王座に座った王で表されるということです。(ウィキペディアより)王座に座った王で表わされるというのは棒のスートに相応しいですね。”
「4」は固定や安定と関係のある数字です。それを考えると、液体や気体である水は、青色とはそれほど相性が良くないのかも知れません。水が固体として安定するのは0℃以下で『氷』になった時です。ちょっと、ぞっとしますね。
水が青色と好相性であるためには『充分に温度が高い環境』を必要とするのかなと思います。【聖杯2】【聖杯6】【聖杯10】など、愛が強調されたカードの「水」は、きっと甘くておいしいのだろうなと思います。
次回は剣のカードを考察します。
今後とも当ブログをよろしくお願いします。
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