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大阪の占い師 サワツ純子 のタロットブログです。たまに理屈っぽい日常のああだこうだも入っています。
長文OK・お暇な方のみお読み下さいませ。(・∀・)サワツ純子
※各ブログ記事へのインデックスを作ってみました。良ければご利用ください※
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興味のある方はどうぞお越しくださいませ。
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今回は、4枚の“8”のカードです。
*-*-*-*-*-*-*
【棒8】たくさんの力が集結する。力が思わぬところに飛び火する。(通信/遠方)
【聖杯8】心変わり。現状に対するあきらめ。今よりもっとよいものを探そうとする。
【剣8】理屈に囚われがんじがらめになる。現状が正しく見えなくなっている。(不本意でもあるがままを認めれば自由になれる)
【金貨8】レベルアップのためにコツコツと地味な努力をする
*-*-*-*-*-*-*
7は『頑張る』カードでした。
8では、7での頑張り・力の増加・力の持続の結果、様相が新しい形を取りはじめます。
硬い石の上に少しずつ水滴が落ち続けると、長い時間のうちに石には穴があいてしまいます。鉄の塊を高温で熱し続けると、どろどろに溶けてしまいます。ひとつひとつは小さなレンガも、たくさん積み重ねると巨大な建物になります。
そのように、あるものがとてもたくさん集まったり、とても長い時間続いたり、とても強い力が働いたりすると、それに応じてものの形や状態が変化します。
8はそのような力が働いていることを表わします。
*-*-*-*-*-*-*
以下、各スートについて解釈してみます。
■棒8
ここでは8本の棒がまるで空を飛んでいるかのように描かれています。
棒は左上から右下へナナメに飛んでいます。この棒たちは飛行機のように自力で飛んでいるわけではなく、誰かが投げ放ったものでしょう。
こんなにたくさんの棒を勢い良く一斉に投げ上げるのは一人の力ではとても無理です。特にこの絵の棒はバラバラにではなく、一様に揃って飛んでいます。棒と棒の間はそれぞれ平行ですし、棒の頭もほぼ揃っていますから、大掛かりな機械を使って飛ばしたのかも知れません。ここでは強い力が一時にたくさん集中して使われたことが表わされています。
【棒8】には伝統的に、通信や旅行など『遠隔地とのやりとり』の意味が持たされているようです。
会話(やりとり)をするには基本的に、その人たちが時間と場所を共有し、顔と顔を合わせて話をしますが、遠く離れている場合はそれが不可能です。
しかし電話や手紙(メール)、列車や船や飛行機を使えば遠く離れた人ともコミュニケーションができます。ただそのためには設備や機器を使ったり自分が移動しなくてはなりません。それだけ余計にたくさんの力が必要になるわけです。
現代では交通輸送機関も通信機器も爆発的に発展し、旅行に行くのも電話をするのも簡単になりました。しかし以前はそうではありませんでした。手紙が相手に届くのを何週間・何ヶ月も待ったり、何日も何日も列車に乗る必要があったり、命の危険を冒して船旅をしたりする必要があったのです。
目的のためにそれほどまでの大きな努力がなされる、という状況や思いの強さが【棒8】の中には含まれていると考えられます。また状況がスピーディに勢い良く変化するという意味合いがあります。
生命・活力を表わす火のエレメントは目的のために力を尽くすことを喜ぶでしょう。たくさんの力を集中的に発揮すれば素早く効率的に目的を達成出来そうです。また【棒8】では人間の姿が描かれていません。力のコントロールが効かないような状況や要因がそこに隠されているかも知れません。
■聖杯8
ここでは積み上げられた杯を残して立ち去っていく人の後姿が描かれています。時は夜。空では月が皮肉な表情をして男を眺めているようです。
男はなぜ杯を積み上げるのをやめてしまったのでしょうか。理由はどうあれ杯をほったらかしにしたり、どこに行くつもりなのかこんな真夜中に旅立とうとしたり、どうも冷静な判断による行動ではなさそうです。男の真っ赤な衣服は感情が昂ぶっていることを示しているのでしょう。
男は辛抱強い努力をしてやっと8つもの杯を積み上げたのかも知れません。それなのに思うように行かず、納得できなくて、腹立たしさや悲しさに耐え切れず、とうとう諦めてしまったのでしょう。
水は積み上げるのに向いていません。水はたくさん集まればどこかに流れ出そうとします。じっと留まることが出来ません。
感情、心も同じです。例えば一日中ずっと同じくらい楽しい気分でいることは難しいです。楽しかったり、平穏だったり、いらいらしたり、落ち込んだりしながら人は毎日を過ごしています。人の感情や心は絶え間なく揺れ動いています。強い感情(例えるならばたくさんの水)は長続きしにくく、長続きした場合、それは心の中に毒をつくってしまいます(水が腐敗してしまう)。強い怒りや憎しみを長期間抱き続けたり、激しい愛に溺れる生活を長く続けるとどうなるか、想像してみると分かりやすいでしょう。水のエレメントにとって『8』はあまり喜ばしい数字ではなさそうです。
■剣8
ここでは地面に突き立てられた8本の剣に囲まれ、目隠しして縛られた女性が描かれています。彼女はどことなく罪人の咎を受けている人のように見えます。
彼女を縛っている紐は丈夫な縄や鎖ではありませんし、縛り方も雑でゆるいようです。頑丈な檻の中でもなく見張りも見当たりませんから、その気になれば逃げ出せそうなのですが、彼女がそうしないのは目隠しのせいで周りが見えないからでしょう。彼女自身の意識が彼女を縛っているとも言えそうです。
逃げ出せない、と思い込んでいるから逃げ出せない。逃げ出しても行くところがない・受け入れてもらえないと思い込んでいる。自分を縛っている紐が形ばかりだと気がつかない。ひょっとしたら目隠しされていることにさえ気づいていないかも知れません。
彼女が自分の状況を正しく把握し、強い心を持ちさえすれば自由はすぐそこなのですが…。『気づかない』ことと『思い込み』が彼女の足かせになっています。
思考は本来、問題を「どうしよう?」と解決するためになされます。【剣8】では考えに考えた挙句、本末転倒して「わたしが悪いのだ」という論理に落ち着いてしまったようです。「どう解決するか?」という目的でスタートしたのにゴールが「わたしが悪いのだ」ではどうにもなりません。
あるいは誰かに「あなたが悪いのだ」と思い込まされているのかも知れません。またあるいは「わたしは悪くない!あっちが悪いのだ」と思い込んでいるために、肝心なことが見えないのかも知れません。
いずれにせよ、問題がいつまでも解決しないのは「誰が悪いのか?」と考えてしまうからのようです。「誰かが悪いのだ」という論理は問題解決の正しいゴールではないのです。
ここでは思考が本来の目的である「問題解決・課題クリア」を離れてしまっています。思考の「主(あるじ)」も「目的」も置き去りに独走してしまっています。暴風、長く続く風を連想させる『8』の数字は、風そのものにとっては良いかも知れませんが、人間にとっては眼を開きにくくさせ、身動きを不自由にさせてしまうと言えそうです。
■金貨8
ここでは一心不乱に仕事に取り組んでいる若い職人が描かれています。壁には6つの金貨が掛けられ、7つめの金貨を彼は細工している途中です。この後には8つめの金貨が控えています。彼は来る日も来る日も朝から晩までこの作業をしているに違いありません。絶え間ない努力は技術と能力を磨き、いつの日か彼は一人前の立派な職人となるでしょう。
繰り返され続ける技術の研鑽はもしかしたら画期的な新技術や新商品を生むかも知れません。無心で続けられる仕事によって彼はその生涯で数え切れないほどの「モノ」を作り上げ、生み出すことでしょう。
物質である金貨のスートは、もちろん多く集まることを好み、それは人間を豊かにさせ、喜ばせます。
【金貨8】では、絶え間ない、長時間・長期間の努力が描かれています。その努力は均質で無駄がなく、一定の成果を確実に上げて行きます。生み出されたものは現実に存在し価値を持ち、積み重ねることが出来ます。短時間のうちに壊れたり無くなったりしません。集められ、積み重ねられた大量のものはいつかハッキリとした大きな実績に姿を変えるでしょう。金貨にとって『8』はその性質を最大限に生かすことができる喜ばしい数字であり、また人間にとっても嬉しい数字だと言えそうです。
*-*-*-*-*-*-*
『8』は『変移・転位』のカードとわたしは捉えています。
棒では強い力が一時に勢い良く発揮されることで状況が変わります。
聖杯では強い感情が長く働き続けることで心が変わってしまいます。
剣では思考が強く甚だしく働いてしまうことで論理が捻じ曲がってしまいます。
金貨では地道な現実的努力が長期間継続することで状況やステータスが変わります。
『8』は『4』の2倍です。
左の図形を『4』を表わす四角形だとすると、『8』は
…《1》あるいは
…《2》のように表わすことができると思います。
《1》《2》の図形はどちらも8つの点を持っています。
《1》は四角形を二つ重ねたものです。四角形のどっしりした雰囲気よりも円形のようなイメージが強まっています。
《2》は元の四角形よりさらにずいぶんどっしりとした印象を与えます。2次元の四角形から3次元の立方体にレベルが移っています。
特に《2》の変化は目覚しいものがあります。「ひとつ次元が上がる」のが『8』の数字の大きな特徴だとわたしは考えています。
『6』は最も美しいバランスを表わしていました。『7』は『6』から脱し、さらに上を目指そうと頑張りました。それは不可能を可能にしようとする試みであり、成功するかどうかの瀬戸際にありました。
『8』ではその努力が何らかの形を取ろうと変化しつつあります。それは単なる変化ではなく変移や転位を伴うもののようです。
棒ではその勢いや規模が今までとは比べ物にならないくらい大きく強くなりました。聖杯と剣では完全に方向性や形を変えてしまいました。金貨では均質で地道な性質ながらも絶え間ない長期間の力の働きへと変わりました。
そして次の『9』では、この流れにひとつの大きな区切りをつけることとなります。『9』は各エレメントが個人的な形で到達できる最終局面です。ですから『8』は終着駅の一歩手前、と言うことが出来ます。
不可能を可能にしようとする試み・際どい状況である『7』を潜り抜けるには『8』のカードがひとつの鍵になります。良い方法であれ悪い方法であれ、『8』のカードが示す手法をとれば煮え切らない現状を変える策となるからです。短期決戦なら【棒8】で、思い切って気持ちを切り替えるなら【聖杯8】で、責任を誰かになすりつけて戦いを終わりにするなら(それだって一概に悪い方法とは言いきれません)【剣8】で、粘り強くやりぬくなら【金貨9】でと。こんな風にサバサバとプラグマティックな解釈が出来るのは『8』のカードの特徴のような気がします。
*-*-*-*-*-*-*
【棒8】たくさんの力が集結する。力が思わぬところに飛び火する。(通信/遠方)
【聖杯8】心変わり。現状に対するあきらめ。今よりもっとよいものを探そうとする。
【剣8】理屈に囚われがんじがらめになる。現状が正しく見えなくなっている。(不本意でもあるがままを認めれば自由になれる)
【金貨8】レベルアップのためにコツコツと地味な努力をする
*-*-*-*-*-*-*
7は『頑張る』カードでした。
8では、7での頑張り・力の増加・力の持続の結果、様相が新しい形を取りはじめます。
硬い石の上に少しずつ水滴が落ち続けると、長い時間のうちに石には穴があいてしまいます。鉄の塊を高温で熱し続けると、どろどろに溶けてしまいます。ひとつひとつは小さなレンガも、たくさん積み重ねると巨大な建物になります。
そのように、あるものがとてもたくさん集まったり、とても長い時間続いたり、とても強い力が働いたりすると、それに応じてものの形や状態が変化します。
8はそのような力が働いていることを表わします。
*-*-*-*-*-*-*
以下、各スートについて解釈してみます。
■棒8
ここでは8本の棒がまるで空を飛んでいるかのように描かれています。
棒は左上から右下へナナメに飛んでいます。この棒たちは飛行機のように自力で飛んでいるわけではなく、誰かが投げ放ったものでしょう。
こんなにたくさんの棒を勢い良く一斉に投げ上げるのは一人の力ではとても無理です。特にこの絵の棒はバラバラにではなく、一様に揃って飛んでいます。棒と棒の間はそれぞれ平行ですし、棒の頭もほぼ揃っていますから、大掛かりな機械を使って飛ばしたのかも知れません。ここでは強い力が一時にたくさん集中して使われたことが表わされています。
【棒8】には伝統的に、通信や旅行など『遠隔地とのやりとり』の意味が持たされているようです。
会話(やりとり)をするには基本的に、その人たちが時間と場所を共有し、顔と顔を合わせて話をしますが、遠く離れている場合はそれが不可能です。
しかし電話や手紙(メール)、列車や船や飛行機を使えば遠く離れた人ともコミュニケーションができます。ただそのためには設備や機器を使ったり自分が移動しなくてはなりません。それだけ余計にたくさんの力が必要になるわけです。
現代では交通輸送機関も通信機器も爆発的に発展し、旅行に行くのも電話をするのも簡単になりました。しかし以前はそうではありませんでした。手紙が相手に届くのを何週間・何ヶ月も待ったり、何日も何日も列車に乗る必要があったり、命の危険を冒して船旅をしたりする必要があったのです。
目的のためにそれほどまでの大きな努力がなされる、という状況や思いの強さが【棒8】の中には含まれていると考えられます。また状況がスピーディに勢い良く変化するという意味合いがあります。
生命・活力を表わす火のエレメントは目的のために力を尽くすことを喜ぶでしょう。たくさんの力を集中的に発揮すれば素早く効率的に目的を達成出来そうです。また【棒8】では人間の姿が描かれていません。力のコントロールが効かないような状況や要因がそこに隠されているかも知れません。
■聖杯8
ここでは積み上げられた杯を残して立ち去っていく人の後姿が描かれています。時は夜。空では月が皮肉な表情をして男を眺めているようです。
男はなぜ杯を積み上げるのをやめてしまったのでしょうか。理由はどうあれ杯をほったらかしにしたり、どこに行くつもりなのかこんな真夜中に旅立とうとしたり、どうも冷静な判断による行動ではなさそうです。男の真っ赤な衣服は感情が昂ぶっていることを示しているのでしょう。
男は辛抱強い努力をしてやっと8つもの杯を積み上げたのかも知れません。それなのに思うように行かず、納得できなくて、腹立たしさや悲しさに耐え切れず、とうとう諦めてしまったのでしょう。
水は積み上げるのに向いていません。水はたくさん集まればどこかに流れ出そうとします。じっと留まることが出来ません。
感情、心も同じです。例えば一日中ずっと同じくらい楽しい気分でいることは難しいです。楽しかったり、平穏だったり、いらいらしたり、落ち込んだりしながら人は毎日を過ごしています。人の感情や心は絶え間なく揺れ動いています。強い感情(例えるならばたくさんの水)は長続きしにくく、長続きした場合、それは心の中に毒をつくってしまいます(水が腐敗してしまう)。強い怒りや憎しみを長期間抱き続けたり、激しい愛に溺れる生活を長く続けるとどうなるか、想像してみると分かりやすいでしょう。水のエレメントにとって『8』はあまり喜ばしい数字ではなさそうです。
■剣8
ここでは地面に突き立てられた8本の剣に囲まれ、目隠しして縛られた女性が描かれています。彼女はどことなく罪人の咎を受けている人のように見えます。
彼女を縛っている紐は丈夫な縄や鎖ではありませんし、縛り方も雑でゆるいようです。頑丈な檻の中でもなく見張りも見当たりませんから、その気になれば逃げ出せそうなのですが、彼女がそうしないのは目隠しのせいで周りが見えないからでしょう。彼女自身の意識が彼女を縛っているとも言えそうです。
逃げ出せない、と思い込んでいるから逃げ出せない。逃げ出しても行くところがない・受け入れてもらえないと思い込んでいる。自分を縛っている紐が形ばかりだと気がつかない。ひょっとしたら目隠しされていることにさえ気づいていないかも知れません。
彼女が自分の状況を正しく把握し、強い心を持ちさえすれば自由はすぐそこなのですが…。『気づかない』ことと『思い込み』が彼女の足かせになっています。
思考は本来、問題を「どうしよう?」と解決するためになされます。【剣8】では考えに考えた挙句、本末転倒して「わたしが悪いのだ」という論理に落ち着いてしまったようです。「どう解決するか?」という目的でスタートしたのにゴールが「わたしが悪いのだ」ではどうにもなりません。
あるいは誰かに「あなたが悪いのだ」と思い込まされているのかも知れません。またあるいは「わたしは悪くない!あっちが悪いのだ」と思い込んでいるために、肝心なことが見えないのかも知れません。
いずれにせよ、問題がいつまでも解決しないのは「誰が悪いのか?」と考えてしまうからのようです。「誰かが悪いのだ」という論理は問題解決の正しいゴールではないのです。
ここでは思考が本来の目的である「問題解決・課題クリア」を離れてしまっています。思考の「主(あるじ)」も「目的」も置き去りに独走してしまっています。暴風、長く続く風を連想させる『8』の数字は、風そのものにとっては良いかも知れませんが、人間にとっては眼を開きにくくさせ、身動きを不自由にさせてしまうと言えそうです。
■金貨8
ここでは一心不乱に仕事に取り組んでいる若い職人が描かれています。壁には6つの金貨が掛けられ、7つめの金貨を彼は細工している途中です。この後には8つめの金貨が控えています。彼は来る日も来る日も朝から晩までこの作業をしているに違いありません。絶え間ない努力は技術と能力を磨き、いつの日か彼は一人前の立派な職人となるでしょう。
繰り返され続ける技術の研鑽はもしかしたら画期的な新技術や新商品を生むかも知れません。無心で続けられる仕事によって彼はその生涯で数え切れないほどの「モノ」を作り上げ、生み出すことでしょう。
物質である金貨のスートは、もちろん多く集まることを好み、それは人間を豊かにさせ、喜ばせます。
【金貨8】では、絶え間ない、長時間・長期間の努力が描かれています。その努力は均質で無駄がなく、一定の成果を確実に上げて行きます。生み出されたものは現実に存在し価値を持ち、積み重ねることが出来ます。短時間のうちに壊れたり無くなったりしません。集められ、積み重ねられた大量のものはいつかハッキリとした大きな実績に姿を変えるでしょう。金貨にとって『8』はその性質を最大限に生かすことができる喜ばしい数字であり、また人間にとっても嬉しい数字だと言えそうです。
*-*-*-*-*-*-*
『8』は『変移・転位』のカードとわたしは捉えています。
棒では強い力が一時に勢い良く発揮されることで状況が変わります。
聖杯では強い感情が長く働き続けることで心が変わってしまいます。
剣では思考が強く甚だしく働いてしまうことで論理が捻じ曲がってしまいます。
金貨では地道な現実的努力が長期間継続することで状況やステータスが変わります。
『8』は『4』の2倍です。
左の図形を『4』を表わす四角形だとすると、『8』は
…《1》あるいは
…《2》のように表わすことができると思います。
《1》《2》の図形はどちらも8つの点を持っています。
《1》は四角形を二つ重ねたものです。四角形のどっしりした雰囲気よりも円形のようなイメージが強まっています。
《2》は元の四角形よりさらにずいぶんどっしりとした印象を与えます。2次元の四角形から3次元の立方体にレベルが移っています。
特に《2》の変化は目覚しいものがあります。「ひとつ次元が上がる」のが『8』の数字の大きな特徴だとわたしは考えています。
『6』は最も美しいバランスを表わしていました。『7』は『6』から脱し、さらに上を目指そうと頑張りました。それは不可能を可能にしようとする試みであり、成功するかどうかの瀬戸際にありました。
『8』ではその努力が何らかの形を取ろうと変化しつつあります。それは単なる変化ではなく変移や転位を伴うもののようです。
棒ではその勢いや規模が今までとは比べ物にならないくらい大きく強くなりました。聖杯と剣では完全に方向性や形を変えてしまいました。金貨では均質で地道な性質ながらも絶え間ない長期間の力の働きへと変わりました。
そして次の『9』では、この流れにひとつの大きな区切りをつけることとなります。『9』は各エレメントが個人的な形で到達できる最終局面です。ですから『8』は終着駅の一歩手前、と言うことが出来ます。
不可能を可能にしようとする試み・際どい状況である『7』を潜り抜けるには『8』のカードがひとつの鍵になります。良い方法であれ悪い方法であれ、『8』のカードが示す手法をとれば煮え切らない現状を変える策となるからです。短期決戦なら【棒8】で、思い切って気持ちを切り替えるなら【聖杯8】で、責任を誰かになすりつけて戦いを終わりにするなら(それだって一概に悪い方法とは言いきれません)【剣8】で、粘り強くやりぬくなら【金貨9】でと。こんな風にサバサバとプラグマティックな解釈が出来るのは『8』のカードの特徴のような気がします。
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