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大阪の占い師 サワツ純子 のタロットブログです。たまに理屈っぽい日常のああだこうだも入っています。
長文OK・お暇な方のみお読み下さいませ。(・∀・)サワツ純子
※各ブログ記事へのインデックスを作ってみました。良ければご利用ください※
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興味のある方はどうぞお越しくださいませ。
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今回はカードナンバー【21】、世界のカードです。
*-*-*-*-*-*-*
【21・世界(The World)】
◆おおまかな意味:
完成、統合、完全な調和、満足する、よろこび、しあわせ、循環、全うする、到達する、自己完結 ほか
*-*-*-*-*-*-*
澄んだ空に裸体の美しい女性が浮かんでいます。紫色の布に隠れて見えませんが、この女性は両性具有だと言われています。彼女の周りを豊かな月桂樹の緑の円が取り巻いています。彼女の頭上と足下で月桂樹は、赤いリボンで無限大の形∞に結わえられています。彼女は両手に白い魔術のバトンを持っています。これは【1・魔術師】のカードで若者が差し上げていたものと同じではないでしょうか。
カードの四隅には雲が浮かび、四大元素の象徴である生き物が描かれています。『火』のライオン、『地』の牡牛、『水』の鷲、『風』の人間です。この配置は【10・運命の輪】で見られたものと同じです。【10・運命の輪】では四つの生き物は書物を広げてそれぞれ勉強中でした。ここでは頭部だけが描かれています。
【0・愚者】から始まった大アルカナの旅はこのカード【21・世界】で一応の終息を迎えます。このカードは、今まで見てきたあらゆる力、あらゆる要素の集大成であり、融合であり、調和であり、統合です。対立したり、妥協したり、生まれたり、死んだり、崩れたりしていたものはここに、ひとつ残らず含まれ、統合され、完成され、完全な調和をみました。
あらゆるものが全き『1つ』となりました。完全なる1は同時に『ゼロ』と対応し、ここからまた【0・愚者】の新しい旅へと繋がっていくのでしょう。
*-*-*-*-*-*-*
実占では、満足する、平和で調和した状態になる、めでたくまとまる、などと読んでいます。
見るからに気持ちのいいカードではありますが、願いの成就や計画の成功などの、はっきりした成果を上げられるかどうかは別のカードで見ています。
このカードをわたしは、質問者の満足や平和、調和を軸として見ています。例えば恋人が欲しいと考えている女性の『現状』の位置に、このカードの正位置が印象強く展開された場合、「この女性は恋人がいなくても平和で大丈夫なのかも知れない。今はむしろ新たに他人を受け入れる余裕はないのでは?」などと考えます。独り身の現状ですでに自己完結しているのでは?と考えられるのです。大アルカナ22枚の最後に位置することから、このカードが出現した時には、これ以上の発展や進歩の余地は少ないかも知れないとイメージします。
過去や現状ではなく最終結果を表わす位置に出現した時には、成就や成功の可能性も高いと考えます。このカードはあらゆる要素の統合や完成を表わすので、今まで実際に具体的な努力をこなして来た人にとっては現実の成果となって現われるでしょう。反対に、いつも何かが起こるのを待っているだけだった人には、大した成果が出せないままの終わり、を意味しているかも知れません。
しかしいずれにせよ、抱えていた問題はまるくおさまりめでたしめでたし、となるでしょう。それは必ずしも華々しい成功ではないかも知れませんが、平和と調和と満足による穏やかな充足感を味わえるだろうと思われます。
逆位置やネガティブな意味合いで出現した時には、中途半端で終わる、不満が残る、今が限界・頭打ち、未完成、不完全、などと解釈しています。あまり激しい凶意は感じられないのですが、打開の道を見つけにくいのが難点だという印象です。
*-*-*-*-*-*-*
22枚の大アルカナ、最終に来るカードだけあって、このカードの図案の美しさには際立ったものがあります。
【1・魔術師】は黄色のまぶしさに勢いを感じますし、【6・恋人たち】はたくさんの色使いが華やかさと鮮やかさを印象づけます。【17・星】にも裸体の女性(こちらも両性具有と言われています)が描かれており、清浄な印象でそれぞれ美しい意匠なのですが、この【21・世界】のデザインはバランスの完璧さが目立っています。
描かれているものに注目してみましょう。中央の裸体の女性や四隅の四大元素の象徴はみな『生き物』で、生命の生々しさを感じさせます。緑の輪は『植物』の潤いやみずみずしさ、天空の水色には澄んだ『空気』のすがすがしさがあります。雲の存在が、この空気は乾いておらず『水』分が含まれていることを暗黙裡に示しており、赤いリボンや紫の巻き布は『人工の物』で人の手の介入を思わせます。
このようにここには、人や動物などの『生き物』、植物に代表される『自然』、水や空気などの『元素』、人工物としての『文明』がまんべんなく描かれています。中央の裸体の人は両性具有であり、男とも、女とも、人間とも、聖霊とも言える存在です。四大元素の動物や人間は、火の肉食動物、地の草食動物、水の猛禽類、風の人間と、これまたバランスがとれています。
さらに面白いのは、これらの図案的配置です。
中央に1人、人が座を占めています。それを真ん中にして左右に2本のバトンがあります。上下に2箇所、赤いリボンの結び目があります。4隅に四大元素の象徴が占めており、サイコロの5の目のように生き物が配置されています。『中央・左右・上下・4隅・5の目状』と、視点を移すごとに数と配置の妙が印象に残ります。
また、カード全体を図形として眺めてみると、一番外枠にカードの四角“□”、その内側に円“○”、その中に線(女性)“│”、女性の身体に巻きつく布はらせん状、月桂樹の緑の葉は鎖状にも見え、赤いリボンは無限大“∞”と、幾何学的な図形に満ちています。
これらすべて異なった次元のものがひとつのカードの中に溶け合って、完全な調和をとり、しかも非常な美しさを実現していることにはため息を禁じえません。この絵を見るたび、このタロットを作り出したウェイト博士の創造力と、洗練された画力・類まれなセンスを持ったパメラ・コールマン・スミス女史の偉業の素晴らしさに、強く胸を打たれます。
この絵の温かいような涼しいような、動きがあるような止まっているような、女性的でも男性的でもあるような、動物的でも人間的でもあるような、地上のものでも天空のものでもあるような、自然的でも人工的でもあるようなバランス感覚は、大アルカナ最後の、完成と統合を表わすカードに実に相応しいと言えるでしょう。
*-*-*-*-*-*-*
さて、このカードは22枚の大アルカナの中で最も大きな数を持つ、最後のカードです。このカードの中には『全て』が含まれており、その全てが『完全なひとつ』でもあるわけです。
『全て』が『ひとつ』であり、それが『無限大∞』にも『ゼロ』にも対応します。
在ることと、無いことは、対照的でもあり、時に同じであるようにも思われます。
タロット大アルカナに『ゼロ』のカードが存在し、『1』から順を追って『21』最終カードまで来てのち、また循環し・対照される、この世界観はまるで日本人におなじみの般若心経『色即是空、空即是色』と同じもののようにも思えます。
人が何かに打ち込む時…愛でも仕事でも人生でも…その時、人は誰のためにそうしているのでしょうか。
それは自分のため、それとも誰か他の人のためでしょうか?
何かに打ち込む、全力投球する、とは、自分の全てを投げ出すことでもあります。
自分の全てを何かに打ち込み、捧げることは、自分をなくすこと、とも言えると思います。
しかし自分の全てを打ち込み捧げると、自分をなくすどころか、打ち込んだ当のものが自分そのものとなり、却って自分を得ることとなります。完全に自分を投入し、自分をゼロにすれば、完全なものを得ることが出来るのです。
もし、打ち込み方が中途半端だったり、疑いを抱いていたり、少しでも自分を惜しんでいたら、結局は労力を使った分だけ自分を失うことになります。
これは一体どうしたことでしょう。
しかし確かに人生にはそのような法則が生きているようです。
*-*-*-*-*-*-*
【21・世界】のカードを見る時、わたしは一人の大芸術家を思い浮かべます。もしくは政治や革命や人道的な活動に身を捧げた偉大な人たちの姿をイメージします。または地味な市井の職人や、目立たない学者や、あるいは大家族を支える主人や主婦などを連想します。
これらの人たちは、使命に自分の全てを惜しげもなく捧げ、人生の膨大な労力と時間を投入し、その結果、全き人生そのものを手に入れることになる人々です。
これらの人々も人生を終える時には、ひょっとしたら「もっとああしたかった、こうしたかった」と心残りのひとつや二つはあるかも知れません。しかし、人生そのものが不完全であった、間違いであった、損をした、失敗であった、などと悔いることは恐らくないでしょう。
出来るだけのことはやった。やり通し、やり尽くした。人生の総決算が赤字か黒字かそんなことは全く気にならない、何故なら人生が自分の意志と愛と行為に満ちているから。自分一人の財産は何もないが、彼らのすべてはわたしのものであり、わたしのすべては彼らのものである。エトセトラ、エトセトラ…
【21・世界】のカードが表わす究極のしあわせとは、上記のようなものではないかとわたしは思います。
全てはひとつであり、ひとつは全体に融けこみゼロになり、ゼロになれば全てになり、全てはひとつである。
まるで実のない言葉遊びのようにも感じられますが、この抽象的な言葉で表わされる法則が現実の世界、日常生活、人間の人生に実際に反映していることは確かです。
奇しくも、このカードの対応元素は現実世界を象徴する『地』、対応惑星は土星です。
あらゆるものの現実的な統合がなされ、それが完成するとき、瞬時にして『すべて=1』と『ゼロ』が重なり、繋がります。大いなる秘教、大アルカナは決して【21・世界】で終わるのではありません。それは【0・愚者】【1・魔術師】へと再び巡り行くのです。ほら、良く見て下さい。カードナンバー『21(ⅩⅩⅠ)』の下に月桂樹の『0(ゼロ)』、その奥に、女性の『1』が重なっているではありませんか。新しい旅の入り口が、もう既にここに開いているのです。
*-*-*-*-*-*-*
このカードは
を表していると思います。
コメントはBBSへどうぞ
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【21・世界(The World)】
◆おおまかな意味:
完成、統合、完全な調和、満足する、よろこび、しあわせ、循環、全うする、到達する、自己完結 ほか
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澄んだ空に裸体の美しい女性が浮かんでいます。紫色の布に隠れて見えませんが、この女性は両性具有だと言われています。彼女の周りを豊かな月桂樹の緑の円が取り巻いています。彼女の頭上と足下で月桂樹は、赤いリボンで無限大の形∞に結わえられています。彼女は両手に白い魔術のバトンを持っています。これは【1・魔術師】のカードで若者が差し上げていたものと同じではないでしょうか。
カードの四隅には雲が浮かび、四大元素の象徴である生き物が描かれています。『火』のライオン、『地』の牡牛、『水』の鷲、『風』の人間です。この配置は【10・運命の輪】で見られたものと同じです。【10・運命の輪】では四つの生き物は書物を広げてそれぞれ勉強中でした。ここでは頭部だけが描かれています。
【0・愚者】から始まった大アルカナの旅はこのカード【21・世界】で一応の終息を迎えます。このカードは、今まで見てきたあらゆる力、あらゆる要素の集大成であり、融合であり、調和であり、統合です。対立したり、妥協したり、生まれたり、死んだり、崩れたりしていたものはここに、ひとつ残らず含まれ、統合され、完成され、完全な調和をみました。
あらゆるものが全き『1つ』となりました。完全なる1は同時に『ゼロ』と対応し、ここからまた【0・愚者】の新しい旅へと繋がっていくのでしょう。
*-*-*-*-*-*-*
実占では、満足する、平和で調和した状態になる、めでたくまとまる、などと読んでいます。
見るからに気持ちのいいカードではありますが、願いの成就や計画の成功などの、はっきりした成果を上げられるかどうかは別のカードで見ています。
このカードをわたしは、質問者の満足や平和、調和を軸として見ています。例えば恋人が欲しいと考えている女性の『現状』の位置に、このカードの正位置が印象強く展開された場合、「この女性は恋人がいなくても平和で大丈夫なのかも知れない。今はむしろ新たに他人を受け入れる余裕はないのでは?」などと考えます。独り身の現状ですでに自己完結しているのでは?と考えられるのです。大アルカナ22枚の最後に位置することから、このカードが出現した時には、これ以上の発展や進歩の余地は少ないかも知れないとイメージします。
過去や現状ではなく最終結果を表わす位置に出現した時には、成就や成功の可能性も高いと考えます。このカードはあらゆる要素の統合や完成を表わすので、今まで実際に具体的な努力をこなして来た人にとっては現実の成果となって現われるでしょう。反対に、いつも何かが起こるのを待っているだけだった人には、大した成果が出せないままの終わり、を意味しているかも知れません。
しかしいずれにせよ、抱えていた問題はまるくおさまりめでたしめでたし、となるでしょう。それは必ずしも華々しい成功ではないかも知れませんが、平和と調和と満足による穏やかな充足感を味わえるだろうと思われます。
逆位置やネガティブな意味合いで出現した時には、中途半端で終わる、不満が残る、今が限界・頭打ち、未完成、不完全、などと解釈しています。あまり激しい凶意は感じられないのですが、打開の道を見つけにくいのが難点だという印象です。
*-*-*-*-*-*-*
22枚の大アルカナ、最終に来るカードだけあって、このカードの図案の美しさには際立ったものがあります。
【1・魔術師】は黄色のまぶしさに勢いを感じますし、【6・恋人たち】はたくさんの色使いが華やかさと鮮やかさを印象づけます。【17・星】にも裸体の女性(こちらも両性具有と言われています)が描かれており、清浄な印象でそれぞれ美しい意匠なのですが、この【21・世界】のデザインはバランスの完璧さが目立っています。
描かれているものに注目してみましょう。中央の裸体の女性や四隅の四大元素の象徴はみな『生き物』で、生命の生々しさを感じさせます。緑の輪は『植物』の潤いやみずみずしさ、天空の水色には澄んだ『空気』のすがすがしさがあります。雲の存在が、この空気は乾いておらず『水』分が含まれていることを暗黙裡に示しており、赤いリボンや紫の巻き布は『人工の物』で人の手の介入を思わせます。
このようにここには、人や動物などの『生き物』、植物に代表される『自然』、水や空気などの『元素』、人工物としての『文明』がまんべんなく描かれています。中央の裸体の人は両性具有であり、男とも、女とも、人間とも、聖霊とも言える存在です。四大元素の動物や人間は、火の肉食動物、地の草食動物、水の猛禽類、風の人間と、これまたバランスがとれています。
さらに面白いのは、これらの図案的配置です。
中央に1人、人が座を占めています。それを真ん中にして左右に2本のバトンがあります。上下に2箇所、赤いリボンの結び目があります。4隅に四大元素の象徴が占めており、サイコロの5の目のように生き物が配置されています。『中央・左右・上下・4隅・5の目状』と、視点を移すごとに数と配置の妙が印象に残ります。
また、カード全体を図形として眺めてみると、一番外枠にカードの四角“□”、その内側に円“○”、その中に線(女性)“│”、女性の身体に巻きつく布はらせん状、月桂樹の緑の葉は鎖状にも見え、赤いリボンは無限大“∞”と、幾何学的な図形に満ちています。
これらすべて異なった次元のものがひとつのカードの中に溶け合って、完全な調和をとり、しかも非常な美しさを実現していることにはため息を禁じえません。この絵を見るたび、このタロットを作り出したウェイト博士の創造力と、洗練された画力・類まれなセンスを持ったパメラ・コールマン・スミス女史の偉業の素晴らしさに、強く胸を打たれます。
この絵の温かいような涼しいような、動きがあるような止まっているような、女性的でも男性的でもあるような、動物的でも人間的でもあるような、地上のものでも天空のものでもあるような、自然的でも人工的でもあるようなバランス感覚は、大アルカナ最後の、完成と統合を表わすカードに実に相応しいと言えるでしょう。
*-*-*-*-*-*-*
さて、このカードは22枚の大アルカナの中で最も大きな数を持つ、最後のカードです。このカードの中には『全て』が含まれており、その全てが『完全なひとつ』でもあるわけです。
『全て』が『ひとつ』であり、それが『無限大∞』にも『ゼロ』にも対応します。
在ることと、無いことは、対照的でもあり、時に同じであるようにも思われます。
タロット大アルカナに『ゼロ』のカードが存在し、『1』から順を追って『21』最終カードまで来てのち、また循環し・対照される、この世界観はまるで日本人におなじみの般若心経『色即是空、空即是色』と同じもののようにも思えます。
人が何かに打ち込む時…愛でも仕事でも人生でも…その時、人は誰のためにそうしているのでしょうか。
それは自分のため、それとも誰か他の人のためでしょうか?
何かに打ち込む、全力投球する、とは、自分の全てを投げ出すことでもあります。
自分の全てを何かに打ち込み、捧げることは、自分をなくすこと、とも言えると思います。
しかし自分の全てを打ち込み捧げると、自分をなくすどころか、打ち込んだ当のものが自分そのものとなり、却って自分を得ることとなります。完全に自分を投入し、自分をゼロにすれば、完全なものを得ることが出来るのです。
もし、打ち込み方が中途半端だったり、疑いを抱いていたり、少しでも自分を惜しんでいたら、結局は労力を使った分だけ自分を失うことになります。
これは一体どうしたことでしょう。
しかし確かに人生にはそのような法則が生きているようです。
*-*-*-*-*-*-*
【21・世界】のカードを見る時、わたしは一人の大芸術家を思い浮かべます。もしくは政治や革命や人道的な活動に身を捧げた偉大な人たちの姿をイメージします。または地味な市井の職人や、目立たない学者や、あるいは大家族を支える主人や主婦などを連想します。
これらの人たちは、使命に自分の全てを惜しげもなく捧げ、人生の膨大な労力と時間を投入し、その結果、全き人生そのものを手に入れることになる人々です。
これらの人々も人生を終える時には、ひょっとしたら「もっとああしたかった、こうしたかった」と心残りのひとつや二つはあるかも知れません。しかし、人生そのものが不完全であった、間違いであった、損をした、失敗であった、などと悔いることは恐らくないでしょう。
出来るだけのことはやった。やり通し、やり尽くした。人生の総決算が赤字か黒字かそんなことは全く気にならない、何故なら人生が自分の意志と愛と行為に満ちているから。自分一人の財産は何もないが、彼らのすべてはわたしのものであり、わたしのすべては彼らのものである。エトセトラ、エトセトラ…
【21・世界】のカードが表わす究極のしあわせとは、上記のようなものではないかとわたしは思います。
全てはひとつであり、ひとつは全体に融けこみゼロになり、ゼロになれば全てになり、全てはひとつである。
まるで実のない言葉遊びのようにも感じられますが、この抽象的な言葉で表わされる法則が現実の世界、日常生活、人間の人生に実際に反映していることは確かです。
奇しくも、このカードの対応元素は現実世界を象徴する『地』、対応惑星は土星です。
あらゆるものの現実的な統合がなされ、それが完成するとき、瞬時にして『すべて=1』と『ゼロ』が重なり、繋がります。大いなる秘教、大アルカナは決して【21・世界】で終わるのではありません。それは【0・愚者】【1・魔術師】へと再び巡り行くのです。ほら、良く見て下さい。カードナンバー『21(ⅩⅩⅠ)』の下に月桂樹の『0(ゼロ)』、その奥に、女性の『1』が重なっているではありませんか。新しい旅の入り口が、もう既にここに開いているのです。
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このカードは
あらゆるものの統合と完成、調和と融合、終わりから繋がるはじまり
を表していると思います。
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