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大阪の占い師 サワツ純子 のタロットブログです。たまに理屈っぽい日常のああだこうだも入っています。
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 こんにちは、サワツ純子です。
 今回から、久しぶりにタロット記事に戻ります。
 とは言え、かなりお休みしてしまったので、ちょっとずつテーマに寄り添っていきたいと思います。
 前回のタロット記事では各カードの光の状態を見てみました。その最後で、今後機会があれば『世界シンボル事典』から《闇》項目、《光》項目を引用したいと結びました。今回はそこからやっていくことにします。

 背景が黒いカードは以下の6枚です。

【16・塔】【15・悪魔】

10】【金貨5】【9】【金貨3】

 黒色部分の解釈を暫定的に以下のように定義しておきます。

・第3のセフィラ「ビナー(理解)」と対応している(ウィキペディア・生命の樹の記事より)
・極端さ、甚だしさ、絶対性、神と関連
・闇、悲しみ、光がない状態
・試練や停滞
・進化に必要な過程


*-*-*-*-*-*-*

『世界シンボル事典』《闇》項目より要約
  • 光とともに二元原理を構成し、時に対立的、時に補完的な関係にある。

  • シンボルとしての闇は、『創造主の放つ光によっていまだ照らし出されていない原初のカオス』をあらわす。

     よって闇は『神や光からの隔たり』、『来世における暗い地下の冥府』、『光明や啓示に敵対するもの』(例:ゾロアスター教の邪神アフリマン)等のシンボルとなる。

  • キリスト教圏では、悪魔は『闇の支配者』
     →日蝕による暗闇は凶兆。
     (「出エジプト記」10:21の“エジプトの暗闇”、「マタイによる福音書」27:45、“キリストの磔刑死の直前にあたり一面を覆った闇”、「ヨハネの黙示録」では“暗闇は世界の終わりが間近に迫ったことを告げるもの”)
     (インカ帝国時代のペルーでも同様に考えられていた)

  • 神秘的な表現の中では、あまりにも強く明るいためにもはや人間の目には捉えることのできない『究極の明るさ』を象徴する場合もある

     スペインの神秘思想家ホアン・デ・ラ・クルスは存在の根源において相対立する2つの要素の合一を『夜を照らす暗い雲』というイメージによって表現しようとした。
     「雲は暗い闇であるのに、それが夜を照らすのはまことに不思議なことである。(中略)信仰は魂にとって暗く不気味な雲であり、また夜でもある。なぜなら信仰のあるところでは、魂はそれ自身の持つ光を奪われ盲目になってしまうから。しかし信仰は、その暗さによって照らし、魂の暗闇に光を与えるのである。」

     フリーメイソンにおける光をめぐるシンボル表現で、E.レンホフ/O.ポスナー共編『国際フリーメイソン事典』(1932)には次のようにある。
     「光と闇という原初の対立関係は、…人間のすべての存在を覆っている。(中略)光と闇はひとつのものである。すなわち生は死でもあり、闇はまた光なのである。(中略)彼らのシンボルはすなわち、光と闇の相剋と結婚、生と死の相克と結婚を示す(中略)フリーメイソンの「志願者」は(中略)いったん「闇の部屋」において無常のシンボル(髑髏、砂時計、聖書等)を前に孤独な瞑想のひとときを過ごし、入会を志願することについて今一度沈思しなければならない。一連の参入儀礼はその後で行われ、最後にようやく各々に「光」がさずけられるのである。
 ※緑字の強調はサワツによるものです。

*-*-*-*-*-*-*

 『創造主の放つ光によっていまだ照らし出されていない原初のカオス』という言葉からは、闇は永遠に闇なのではなく、やがて必ず光がやってくる状態として考えられているのだな、と思いました。

 『闇』によって『光のありがたみ』が強まるのが面白いと思います。

 『来世における暗い地下の冥府』というのが一体何か、よく分かりませんでした。《来世》項目を引いてみると、ローマやギリシア他では、来世とは死者の国のことを指したようです。死者が地下の冥府に行って過ごすことが来世だったのですね。現世に生まれ変わることを指すのではないみたいです。

 『光明や啓示に敵対するもの』では【15・悪魔】のカードを真っ先に思い出します。悪魔は『闇の支配者』ということで、まさしく!という感じですね。

 闇が『究極の明るさ』でもあり得るというのがわたしには一番面白かったです。引用・要約では色々と表現されていましたが、そんな難しいことでなくても、めちゃくちゃにまぶしい光を真正面から目に当てられたら何も見えませんね。太陽を間近に直接見たら、目がつぶれてしまうかも知れません。

 闇について話していたら、いつのまにか光について話しているのも興味深いです。
 それでは次に《光》項目を。丸々2ページ半が費やされていますので、タロットに関係ありそうなごくごく一部を。

*-*-*-*-*-*-*

『世界シンボル事典』《光》項目より要約
  • 神性あるいは霊的要素をあらわす。
     闇が支配する原初のカオスの後、光が万物を照らし、闇を片隅に閉じ込めた、等とイメージされる。

  • 光と闇は二元原理のもっとも重要なもののひとつ

  • 光は最大の光源である太陽によって象徴されることもある
     太陽の光は直観的な認識を、月の光は観照の後に得られる反省的な認識を表すともされる。

  • 闇は常に光に敵対するわけではなく、相補的な関係にある根本原理と考えられることもある。

  • 父権的な性格を持つ諸文化圏においては、光は男性的、闇は女性的とみなされる。

  • 古代ペルシアのゾロアスター教では、光(オフルマズド)と闇(アフリマン)の戦いが重要な意味を持つ。
     光の支配する領域には神の属性が、闇の支配する領域には悪魔の属性が備わっていると考えられた。

  • 『闇を抜けて光へと上昇する』というイメージは、しばしば参入儀礼に取り入れられている。

  • ユダヤの神秘思想では、光の創造が行われた後にはじめて闇が生じる。


*-*-*-*-*-*-*

『世界シンボル事典』《光》項目より要約
  • 神性あるいは霊的要素をあらわす。
     闇が支配する原初のカオスの後、光が万物を照らし、闇を片隅に閉じ込めた、等とイメージされる。

  • 光と闇は二元原理のもっとも重要なもののひとつ

  • 光は最大の光源である太陽によって象徴されることもある
     太陽の光は直観的な認識を、月の光は観照の後に得られる反省的な認識を表すともされる。

  • 闇は常に光に敵対するわけではなく、相補的な関係にある根本原理と考えられることもある。

  • 父権的な性格を持つ諸文化圏においては、光は男性的、闇は女性的とみなされる。

  • 古代ペルシアのゾロアスター教では、光(オフルマズド)と闇(アフリマン)の戦いが重要な意味を持つ。
     光の支配する領域には神の属性が、闇の支配する領域には悪魔の属性が備わっていると考えられた。

  • 『闇を抜けて光へと上昇する』というイメージは、しばしば参入儀礼に取り入れられている。

  • ユダヤの神秘思想では、光の創造が行われた後にはじめて闇が生じる。


*-*-*-*-*-*-*

 このように見てみると、《闇》項目と《光》項目では同じようなことが書かれています。闇を語るには光、光を語るには闇に言及しないわけにはいかないのですね。

 どのような文化圏でも光は神、闇は悪魔が担当しているようです。そして、闇の後に光がやってくるストーリーが《光》項目でも書かれていました。

 以上の要素を念頭に入れながら、今後札の考察の続きに取り掛かりたいと思います。
 今後とも当ブログをよろしくお願いします。
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『占いと癒しのお店*アテナ』占い師のサワツ純子です。

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