【15･悪魔】について、再考

　こんにちは、ヒタチです。
　今日も雑談風の、ちょっとだけの更新です。

　近頃【15･悪魔】が気になっています。わたしはこのカード、決してキライではないのですが、実占上、やはりあまり良い意味で出てくることはありません。



　わたしがこのカードを嫌っていないわけは、ここに強い『欲望』が見えるからです。『欲望』のあるところには可能性がある。「達成の可能性は残されている」と感じるからでした。
　例えば恋愛問題などを占って、ためらいの気持ちと共に【15･悪魔】が出ていると、そこには恋愛が「モノになる可能性」が残されているように感じてしまうのです。セオリーから言えば「これは真面目な恋愛ではないよ」「騙されるかも知れないよ」という警告になりますが…

　もし相手が「遊んでやろう」という下心があるならば、それを逆手に取るのもアリかな？と…「逆下心を使う」ことをつい、考えてしまうのですね、わたしは。
　しかしそのわたしの態度こそ【15･悪魔】的であって、これではちょっと、神様に怒られてしまいますね…。

　最近は【15･悪魔】に関して別の見方をしています。
　生命が力強く生きていくために『欲望』は必要ですが、【15･悪魔】のそれは『行き過ぎた欲望』なのだ、と考えています。

　行き過ぎた欲望は、後ろめたさ、罪悪感、自己欺瞞を引き起こします。【15･悪魔】はそれらの『生命の欲の暗黒面』を切り取って見せてくれているのでしょう。

　【15･悪魔】のカードで裸の男女がバフォメットに鎖で繋がれていることと、聖書の「わたしにつながっていなさい」という一節を繋げたのは、発想としては間違っていないかも知れませんが、解釈としては正しくないと思いました。

《当ブログの過去記事【15･悪魔】の回、本文より引用…》
　　聖書の有名な言葉に『わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。ぶどうの枝が、木につながっていなければ、自分では実を結ぶことができないように、あなたがたも、わたしにつながっていなければ、実を結ぶことができない。』（ヨハネによる福音書・15章4）というのがありますが、どうでしょう。《…引用ここまで》

　しかし本文あとの方で

《引用》
　ただ、忘れてはならぬこと・間違ってはならぬことは、悪魔がもたらしてくれるものと神がもたらしてくれるものを混同しないこと。真実の幸福や愛を得ることと、渇望が満たされた安堵感とは似て非なるものだと厳密に区別する必要があることです。《引用ここまで》

　と書いているので、まぁ、よしとしておこうと思います。

　それにしても、このカードが現れた時のお客様の反応は大きいですね。真っ黒だし、気色悪いですものね…。わたしはもう慣れてしまって、こういう気味悪いものを恐がる感覚が麻痺してしまっているようです。これも「悪魔」の影響でしょうか。
　お客様が【15･悪魔】の絵柄を恐がってらっしゃるのを見ると「この感覚こそ人として健全だなぁ」と思います。きっと、しあわせをつかむのはこういう人なのだろうなぁ…。

　占いというオカルトに親しむ者としては「悪魔」は恐がってばかりもいられないのですが。お客様の質問に正しく答えられるように、カードの勉強をもっとつきつめて行きたいなぁと思います。

　今日も時間がないので、あっさりめで終わりです。早くタロットの研究に戻りたい…
　今後とも当ブログをよろしくお願いいたします。