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しあわせの青い鳥は、 “今の” あなたのそばにいます




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大阪の占い師 サワツ純子 のタロットブログです。たまに理屈っぽい日常のああだこうだも入っています。
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 今回は色の考察【灰色】の第15回、小アルカナ【聖杯のスート】の灰色部分(4)白い衣服が灰色を含んでいるもの について考えてみます。
 灰色部分の解釈を暫定的に以下のように定義しておきます。

・世俗的、物質的な要素を表わす
・第2のセフィラ「コクマー(知恵)」と対応している(ウィキペディア・生命の樹の記事より)
・相反する2つのものの中間、および混成
・不安、見通しの悪さ、不明瞭さ
・灰色に黒の点々は石造りであることを表わしている。
 *石は固く永続性があり「神の力の顕現」の意味もある*

 カードの画像データは、U.S.GAMES SYSTEMS,INC から出版されているライダー版ウエイトタロットです。
 『世界シンボル事典』を参考図書として用います。参考箇所には文頭と文末に『*』をつけてあります。

 分類やコメントはあくまでもわたしの主観に基づいています。ご了承の上、お読み下さい。

*-*-*-*-*-*-*

(4)白い衣服が灰色を含んでいるもの

聖杯2】左側の人物
聖杯3】左奥の女性、右奥の女性の裾あたり
聖杯9】商人の服

*-*-*-*-*-*-*

 【聖杯2】では向かって左側の人物の、白い長衣が翳って灰色になっています。右の人の白いインナーシャツはさほどでもありません。

 二人共、内側の衣服は元々は白と考えられます。彼らはお互い清い純粋な気持ちで向き合っているのでしょう。左側の人の方がより多く翳っているのは、こちらの方がより不安な気持ちが多いということでしょう。この人は上に青い服を纏っています。靴は赤です。青と赤の衣服の組み合わせは「葛藤」を感じさせます。

 この人の長衣は青色の面積が大きくて目立ちます。表面的には冷静を装っているのかも知れません。靴は真っ赤です。熱い情熱が、実はこの人を今すぐにでもつき動かさんばかりになっているのでしょうか。
 青い長衣はまるでこの人の不安定な心を冷静さで覆い隠しているようです。この人の奥では、実は熱い情熱が燃えているのですが、目の前の人にそれを見つけられるのは嫌で隠しています。冷静さと情熱が交じり合った心が灰色の翳りで表わされているのでしょう。

 ですがこの人はどうしてその燃える情熱を隠したいのでしょうか?右側の人のインナーシャツには翳りがありません。右側の人には隠すべきことがなく、より純粋なようです。どうしてこのように差が出るのでしょう。

 青い服の人はカード左側に立ち、顔は右を向いています。『今までの経験や過去(=左)に足場を置き、外面的な世界(=右)を見ている人』と捉えてみてはどうでしょうか。今まで獲得したものや築き上げたものをなくすのは怖いので不安が起こります。「外面的なものを求める」とは、「誰から見ても認識できるような成果=世俗的なもの・物質的なものが欲しい」ということと考えられそうです。

 黄色い服の人はカード右側に立ち、顔は左を向いています。『未来の可能性(=右)に足場を置き、内面的な世界(=左)を見ている人』と捉えられるでしょう。今まで獲得したものや過去は大事ではなく、内面的な満足を求めているということになります。内面的な満足は他人の基準では計れないので、世俗的・物質的な次元からは遠ざかります。白色に翳りがないのもうなづけます。

 灰色が意味するもうひとつの要素、知恵(=コクマー)に関してはどうでしょう。
 このようにして見ていくと、知恵とは満足しきった状態からは生まれないものかも知れませんね。不安や不満、克服すべき課題があってはじめて知恵が生み出されるのでしょう。
 このカードにおいても左側に立つ青い服の人の方が、不安や葛藤を持っている分だけ知恵を働かせて、目の前の人と価値あるものを創り上げていくことになるのでしょう。

※ちなみにこの札は、お互いが好きで気になっている2者を表わすこともありますが、敵対心があって気になっている2者としてもよく出現します。冷静さを装って本心を明かさない青い衣服の人に、個人的にはなんとなくシンパシーを感じてしまいます。

*-*-*-*-*-*-*

 【聖杯3】では左奥の女性、右奥の女性の衣服の一部に灰色部分が見られます。

 左奥の女性のドレスは真っ白なのだと思われます。奥の方にいるので光が当たらず翳ってしまっているようです。右奥の黄色い上衣の女性は、裾の一部が白く光っています。光源がカードの手前側に設定されていると考えられます。

 白いドレスの女性は色つきの上衣を着ていません。純粋で素朴な心を包み隠さない人のようです。そういえば顔つきもどことなくお人良しに見えます。だからつい光の当たらない損な位置に追いやられてしまうのかも知れません。

 他の二人は色つきの綺麗な上衣を着ているのに、彼女だけが着ていないのは、彼女が貧しいからではないでしょうか。お金がないのに、晴ればれしい派手なお祝いの席に着くのは、気後れや不安を感じるものです。やっぱり他の二人の素敵ないでたちと自分を比べてしまうでしょうから。

 彼女はきっと「もっときれいな服が着れたらなぁ」「もっとおいしいものを好きなだけ食べたり、晴れ晴れしい場所にも足しげく出入りしたいなぁ」と感じているでしょう。物質的なもの・世俗的なものを求める気持ちが強いと考えられます。

 ですが良く見ると、この女性は祝いの杯を人一倍高く差し上げています。お祝いの心や楽しさをいっぱいに表明しているのです。彼女の心は、裕福な他の人を羨む気持ちと、真っ白なドレスに相応しい純粋な思いが、複雑に入り混じっているに違いありません。

 貧しさに負けないで心の美しさを保っている彼女は素晴らしい知恵(=コクマー)の持ち主と言えるでしょう。

 右奥の女性は、膝上丈ほどの黄色い上衣を着ています。白いドレスの女性よりは裕福ですが、手前の赤い豪奢なドレスの女性ほどではないと思われます。

 彼女も不安や羨む心を持っていますが、それは黄色い上衣で隠されています。黄色は第6のセフィラ、ティファレト=美の色。そして太陽の恵みの色でもあります。彼女の両親は娘のためにと無理をしてこの上衣を買ってきたのかも知れません。彼女の白いドレスの膝下には、一部、まぶしい光が当たっています。彼女の両親に上衣を買う力があった分だけ、彼女は良い位置を占めることが出来ました。

 手前の女性は後ろを向いていて顔が見えません。白いドレスの女性のあけっぴろげな善意に満ちた顔、黄色いドレスの女性の少しきつい印象のある顔…。それに比べてまったく気持ちが読めない状態の女性が、最も豪華で派手な衣装を着けています。色々と深読みが出来そうなミステリアスな絵ですね。

*-*-*-*-*-*-*

 【聖杯9】では中央の商人の衣服に灰色が見られます。

 彼は商人なのですから、世俗的・物質的なものを重視するのは当然でしょう。ただ彼は、灰色の服を着ているのではありません。白い服が翳って灰色になっているだけです。彼は純粋な自己に基づいて生きているのだと考えられます。働いて、儲けて、出来るだけ豊かに楽しく暮らす。これが彼のシンプルな信条なのだと思われます。

 では何が彼の純粋な信条を灰色に翳らせているのでしょうか。よく見るとこのカードにも青色と赤色の組み合わせ…「葛藤」を連想させる配置が見られます。

 彼の背後に並べられている9つの聖杯は、精神性を表わす青色のクロスが掛かった台に載せられています。彼が今、思う存分楽しめるのは、生活と人生の向上を目指して働いてきた結果です。

 しかし彼は今、既に並べられたたくさんの聖杯や、一生懸命働いてきた尊い精神性からも背を向けて腕を組んで座っています。頭には真っ赤な帽子があります。靴下も赤です。彼の頭は今、何を見て高ぶっているのでしょうか。面白おかしい見世物や、セクシーな女性でしょうか。

 彼の心は今、自分を築き上げてくれた向上心あふれる精神性と、目の前の興奮の影響が入り混じっているのかも知れません。遊んでばかりではダメなのだけれど、と、どこかで不安を感じている可能性もあるのではないでしょうか。今だけ、と思っているかも知れません。彼は両手を腕組みしています。目の前の誘惑に対して無防備ではないと考えられます。

 「さて、」と立ち上がり、青い聖杯台に向き直って仕事に戻る頃合いを、彼は見計らっているでしょう。その知恵(=コクマー)がなければ彼は転落の道を辿ることになるでしょうから。

*-*-*-*-*-*-*

 遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
 今年最初のタロット記事を更新することができました。

 今年のお正月はカレンダー通りだったので、お屠蘇気分が抜けるのがすごく早かったです(^_^;;お正月休みが名残惜しかったです。
 みなさまはどのようなお正月をおくられたでしょうか。

 今年もぼちぼちとやっていきます。
 どうぞ今後とも当ブログをよろしくお願いいたします。
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『占いと癒しのお店*アテナ』占い師のサワツ純子です。

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