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大阪の占い師 サワツ純子 のタロットブログです。たまに理屈っぽい日常のああだこうだも入っています。
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 今回は色の考察【灰色】の第27回、小アルカナ【金貨のスート】の灰色部分(2)背景の一部に灰色の目立つもの について検討します。
 灰色部分の解釈を暫定的に以下のように定義しておきます。

・世俗的、物質的な要素を表わす
・第2のセフィラ「コクマー(知恵)」と対応している(ウィキペディア・生命の樹の記事より)
・相反する2つのものの中間、および混成
・不安、見通しの悪さ、不明瞭さ
・灰色に黒の点々は石造りであることを表わしている。
 *石は固く永続性があり「神の力の顕現」の意味もある*

 カードの画像データは、U.S.GAMES SYSTEMS,INC から出版されているライダー版ウエイトタロットです。
 『世界シンボル事典』を参考図書として用います。参考箇所には文頭と文末に『*』をつけてあります。

 分類やコメントはあくまでもわたしの主観に基づいています。ご了承の上、お読み下さい。

*-*-*-*-*-*-*

(2)背景の一部に灰色の目立つもの…
金貨3】【金貨5】【金貨10】【金貨2】

  黒背景に灰色が目立つ2枚と、青背景に灰色がある2枚に分けてみました。【金貨2】は次の(3)地面or足元が灰色のものでも考察します。

*-*-*-*-*-*-*


 【金貨3】【金貨5】では教会の建物の一部分として黒背景の手前に灰色が使われています。

 【金貨3】では教会の建物の壁、司祭の衣服と靴、左官屋の衣服の一部と靴が灰色で、床一面が石造りになっています。

 【金貨5】では教会の窓枠が石造りです。教会の壁は一見灰色のようですが、黒地に白のまだらになっているようです。

 石造りは冒頭の定義にもあるように『硬く永続性があり「神の力の顕現」の意味もある』と考えられます。

*-*-*-*-*-*-*

 【金貨3】では教会そのものでなく、地面が石造りになっています。大地=地面が、神の力の顕現として『硬く、永遠のもの』とされ、人はその上に教会を立てています。

 教会そのものは永遠不変ではなく(=石造りではない)、人社会の中で役立つ世俗的なものです。工事中らしく完成するまでは先行きの見通しは確実でないとも言えそうですが、『硬く永続性のある』石の上に建てていますから頼もしいです。

 教会作りを担う司祭は、恐らく黒色の僧服を着ているのでしょう。しかしここでは灰色で着色されています。司祭もやはり世俗の役職です。教会も司祭も、神と人間の世界のはざまでその役割を果たしていると考えられます。

 教会を実際に作っている左官屋の衣服も灰色です。胴衣は恐らく黒に近い濃い色、袖は白い色のシャツが薄い灰色に見えているようです。靴は青や赤が微妙に混じっている灰色に見えます。
 左官屋は、教会を作っている点では『神の仕事を担う者』と言えますし、注文を受けお金のために仕事をしている点では『世俗の仕事を担う者』と言えます。両者どちらでもあるので、灰色を纏っているのは妥当と言えるでしょう。左官屋が右手に持っている何かの道具は教会の一部と見まごうような色です。

 司祭と派手な衣装の芸術家は、石造りの地面に足をつけて立っているのに対し、左官屋の足は微妙な色合いの台の上にあることも面白いです。この台は芸術家のブーツの色と似ているように見えます。三者の足元が、この赤っぽい微妙な色と灰色で塗り分けられているのに、どのような意味があるのか…また赤やピンクの色を考察する時に見てみたいと思います。

*-*-*-*-*-*-*

 【金貨5】では、はっきり灰色とわかるのは教会の窓枠だけで、それは石造りになっています。

 『世界シンボル事典』で『窓』項目を調べると、またまた興味深い記述が見つかりました。
 *シンボルとしては、超自然的な光を取り入れるための開口部をあらわす。それゆえ中世以降の大聖堂をはじめとする教会建築には、西暦1000年頃から窓に壮麗なステンド・グラスがはめ込まれるようになり(中略)、それによって来るべき「天上のエルサレム」の栄光が暗示されてきたのである。*

 【金貨5】の窓はまさしく壮麗なステンドグラスです。超自然的な光を取り入れるための開口部が、神の顕現である石造りで囲われているのはもっともだと言えますね。

 他にも、*外部や上部から射し込んでくる光は神の霊をあらわす*という記述があり、窓そのものが神の顕現装置と言えます。また、窓は*みずから光を発するのではなく、神の光を受けてはじめて輝くことから、聖母マリアのシンボルとされる*こともあるそうです。

 こう考えると、この石造りの窓枠と教会のステンドグラスは、手前二人の貧者に引けをとらない、カードの『主役』と言えるのではないでしょうか。

 窓が『外からの光を内部に取り込む』ものである以上、『神の救い』は教会の『中』にあります。貧者は外で、神の救いを受けられない場所を歩いています。

 教会の外壁が白と黒のまだらであって『灰色ではない』のは、何か極端な環境であることを示唆している気がします。貧者は白黒極端な場を歩いています。神の力は白と黒を調和的につなぐ灰色として現れているのでは…?と思いました。と、すれば『灰色は人間的で優しい色』なのだと言えそうです。

 窓のステンドグラスの一部に石造りではない灰色が使われています。デザイン的に『教会らしき建物の壁』が描かれているのかな?と思います。『世俗的な教会』が、神の救いの確かな一助であることを示しているのでは、と思わされます。

*-*-*-*-*-*-*

 この2枚は共に教会が描かれています。【金貨】という物質的なものをあらわすスートの数札2枚にも教会が描かれ、そのどちらもに石造りの灰色が使われているのは面白いです。

 【金貨】のスートの根源的な意味を、わたしは『生命を養う糧≒食べ物』の意味で捉えています。現代社会ではお金を意味しますが、原初的な世界では漁や猟の成果、農耕の収穫物を意味するでしょう。

 食べ物やお金が手に入るのは、人の努力というより『神のめぐみの力』が大きいのかも知れません。そう考えると、【金貨】の発展的な力(=3の数意)と、不調和の状態(=5の数意)にそれぞれ『神の顕現』が描かれているのは納得できます。

 食べていけるのは神の恵みのおかげ…神の恵みに注目すれば食べていける、というような知恵(=コクマー)が【金貨3】と【金貨5】の中に隠れているのでは、と思いました。

*-*-*-*-*-*-*

 今回は2枚のみでした。次回はつづきで【金貨10】【金貨2】を考察したいと思います。

 今後とも当ブログをよろしくお願いします。
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