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大阪の占い師 サワツ純子 のタロットブログです。たまに理屈っぽい日常のああだこうだも入っています。
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 今回は色の考察【黒色】の第10回、(2-1)黒色の部分/黒色の人物・見につけている黒色#3 について考えてみます。

 黒色部分の解釈を暫定的に以下のように定義しておきます。

・第3のセフィラ「ビナー(理解)」と対応している(ウィキペディア・生命の樹の記事より)
・極端さ、甚だしさ、絶対性、神と関連 世俗的でない
・闇、悲しみ、光がない、試練、停滞(が、後に神がやってくる)
・悪魔の支配下にある
・進化に必要な過程


 カードの画像データは、U.S.GAMES SYSTEMS,INC から出版されているライダー版ウエイトタロットです。
 『世界シンボル事典』を参考図書として用います。

 分類やコメントはあくまでもわたしの主観に基づいています。タロット作者の意図やカバラの教義に基づいた正しい解釈を目指しているのではなく、個人の自然な感覚と発想に頼って考察してみようとする試みです。ご了承の上、お読み下さい。

*-*-*-*-*-*-*

(2-1)黒色の部分/黒色の人物・見につけている黒色…

【13・死神】【聖杯7】【聖杯5】【金貨4】【金貨8】

*-*-*-*-*-*-*

 【聖杯5】では中央の人物のマントが黒です。背中を向けて俯いて立っています。マントは人物の首から足元までをすっぽり覆っています。
 マントのヒダは白い線で描かれています。線は真っ白か、灰色がかっているのか曖昧です。黒いマントの裾のあたりがかすかに水色がかっています。これは一体何を表しているのでしょう。
 足も奥側の片方が真っ黒い影になっています。

◆極端さ、甚だしさ、絶対性、世俗的でない…

 この人は普通の人間です。天使や死神などではありません。世俗の人です。

 真っ黒のマントに覆われている様子は暗くて陰気で、幾分「極端」と言えなくもありません。極端なもので自分を覆っている、という感じでしょうか。

 世俗の人だけれど極端な様子をしている、世俗的ではない雰囲気をかもし出している、と言ったところかも知れません。

◆闇、悲しみ、光がない、試練、停滞(が、後に神がやってくる)…

 俯いて落胆した様子からは、悲しみや停滞、試練といったキーワードが見事に当てはまります。きっと何か落ち込むようなことがあったのでしょう。

 この人自身の停滞感、落胆などがはっきり表されています。
 今のところこの人は、自分のおかした失敗の痛手から、立ち直りきれていないように見えます。

◆悪魔の支配下にある…

 落胆と失望に覆われたこの人の心は、一時的に未来の希望を見失っています。暗い思いに心を捉われて、良くない状態に浸ってしまっているようです。

 いつまでもマイナスの感情をみつめて悲劇に酔っているようでは、前進できません。
 それこそ悪魔の思うツボ、と言えるでしょう。

◆進化に必要な過程…

 この人は、倒れてこぼれてしまった3つの聖杯をじっと見つめています。きっとこの人にとって非常に手痛い損失なのでしょう。

 思いのこもった大切なものを失ってしまう、損なってしまう体験は、生きていればどんな人にもあるものです。失敗や不条理な悲劇は決して珍しい出来事ではありません。

 悲しみや落胆を通して、人はそれを乗り越える力を身につけ、他人の痛みを知ることが出来ます。ほんとうの痛みを通して、人は自分の限界を超えてゆくのです。

 悲しみや落胆や悲劇は、より崇高な力を獲得していくために通るべき過程と言えるでしょう。

◆第3のセフィラ「ビナー(理解)」と対応している…

 痛みや悲しみを受け入れることは、人生における《ある重要な側面》を理解するひとつの方法だと言えます。

 光あればかならず闇や影がある。闇がなければ光は見えません。光だけの人生はあり得ません。
 闇を通してはじめて出会える真理や深遠がある。闇は、悟性・理解に通じる神聖な道なのではないでしょうか。

*-*-*-*-*-*-*

 個人的に、この札にはあまり強い印象を持っていませんでした。
 黒色は札のど真ん中に目立つ形で配置されているのに、背景が灰色のせいで結果的にさほど目立ちません。地面が黄土色なことも、黒色が本来持つ鋭い輝きを失わせてしまっています。

 この札の黒色は《身に纏っている》点では【13・死神】と同じです。身に纏うことで黒の神聖な要素を一時的に自分のものとしている…といった感じかと思います。

 この人は顔を赤くしています。怒っているのか恥ずかしいのか…常軌を逸した心境に陥っているのでしょう。鬼のような気持ちなのかも知れないし、あるいは死人のような気持ちかも知れません。一時的に、普通の人ではなくなっている・世俗的ではなくなっている、のです。
 《黒を身に纏う》とは、比ゆ的にそういう状態を示しているのではないでしょうか。



 強い怒りや非常な悲しみの中にある時、人は《安易な一般論》だけでは生きていけなくなります。
 運命・宿命・神・希望の光…といった要素の助けを借りなければ、なかなか恨みや絶望から脱出できません。「却って良かったんだよ」「そういう運命だったんだ」というような考え方をすることで、悲しみや痛手を乗り越えることは多々あると思います。

 一方、日常生活の中で怒りや悲しみを感じる場面は少なくありません。とてもありふれています。それでもそれが《自分のこと》となると、他人事のように「よくあることだよ」などと言っておれません。

 他人のおかした小さな失敗は笑って許せるし気にも留めないけれど、自分のおかした失敗となるといつまでもぐずぐず…ああでもない、こうでもないと胸の中で反芻しては、自分を慰めたり、恥ずかしさに身もだえしたり…といったことはよくあると思います。

 この人にとっては重大な悲しみ(黒いマント)でも、他人からみれば目立たない(灰色の中の黒)というコントラストが、この札の中に表現されている気がします。



 私的なことですが、最近自分のことを占っている時、頻繁にこの札が出現して来ていました。
 「どういうこと???」とわたしは何度も疑問に思っていたのですが、ひょっとしたら、この札がわたしを呼んでいたのかも知れません。今、この文章を書きながら、とても大事なことを思い出しました。

 思春期・青春期の頃には、心が傷つくことがいっぱいあります。
 その頃にはまだ心が感じやすく、小さなかすり傷でも飛び上がるほど痛くて、しかもいつまでもその痛みが消え去ってくれなかったものでした。

 そんな感じやすさ、傷つきやすさを、大人になったわたしは《なまっちょろい、ひ弱だった》と思っていましたが、実はそれは大きな間違いなのではないか、、痛みを感じまいと努めて鈍感に振舞おうとする・傷を巧みに避けて回る狡猾さこそ、《ひ弱》なのではないか…と、ふと思いました。

 思えば思春期の頃の自分は今よりももっと、神聖なもの、崇高なものを素直に信じ、傷ついても傷ついても、絶望することなく目の前のものに向き合っていたような気がします。

 大人と子供では直面する困難の種類が違うので、そう安易に青春礼賛、とはいきませんが…【聖杯5】の札は、もう少しその頃の《良きナイーブさ》を取り戻してもいいよ、と教えてくれたのかも知れません。

 まさかこの札から、こんな考えがやってくるとは、今まで思いもしませんでした。
 タロットって面白いなぁ。

 来週は、大晦日・お正月なので、タロット記事はお休みさせていただきます。
 みなさま、良いお年を!

 今後とも当ブログをよろしくお願いします。
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