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大阪の占い師 サワツ純子 のタロットブログです。たまに理屈っぽい日常のああだこうだも入っています。
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 今回は色の考察【黒色】の第13回、(2-2)黒色の部分/腰掛けているものの黒色 について考えてみます。

 黒色部分の解釈を暫定的に以下のように定義しておきます。

・第3のセフィラ「ビナー(理解)」と対応している(ウィキペディア・生命の樹の記事より)
・極端さ、甚だしさ、絶対性、神と関連 世俗的でない
・闇、悲しみ、光がない、試練、停滞(が、後に神がやってくる)
・悪魔の支配下にある
・進化に必要な過程


 カードの画像データは、U.S.GAMES SYSTEMS,INC から出版されているライダー版ウエイトタロットです。
 『世界シンボル事典』を参考図書として用います。

 分類やコメントはあくまでもわたしの主観に基づいています。タロット作者の意図やカバラの教義に基づいた正しい解釈を目指しているのではなく、個人の自然な感覚と発想に頼って考察してみようとする試みです。ご了承の上、お読み下さい。

*-*-*-*-*-*-*

(2-2)黒色の部分/腰掛けているものの黒色…

金貨キング】【金貨ナイト】

*-*-*-*-*-*-*

 【金貨キング】では玉座が重厚な黒色です。牡牛の飾りは足元が灰色、玉座の背もたれ上は黄土色です。よく見るとキングの衣服も黒地にぶどう模様です。

◆極端さ、甚だしさ、絶対性、世俗的でない…

 玉座を、《王として拠る基盤》と考えると、黒い玉座に座っている【金貨キング】は《絶対的なもの》を基盤としていると解釈できます。
 その《絶対的なもの》は牡牛の力と似ている、と考えられるでしょう。

 『世界シンボル事典』の《雄牛》の項には以下の一節があります。

 去勢牛が主として使役に用いられるのに対し、去勢されていない雄牛は聖なる存在とされ、自然の生殖力の象徴として崇められた。また古代ローマで流行したミトラス教の場合のように、雄牛はしばしば豊穣、死、復活と結びつくこともあった。(中略)南西ヨーロッパで今日なお行われている闘牛も、単なるスポーツ・ショウと考えてはならず、地中海沿岸で盛んであった雄牛にまつわる古代の儀式の伝統によったものと見るべきだろう。この儀式は、野生の自然の体現者として人々が畏怖する雄牛を、生贄とすることによって幕を閉じる


 【金貨キング】は畏怖すべき絶対的な、聖なる、甚だしい自然の力をもって、彼の威厳の基盤としていると言えるでしょう。

◆闇、悲しみ、光がない、試練、停滞(が、後に神がやってくる)…

 彼の力の基盤は、畏怖すべき猛々しいものかも知れませんが、そこには軽やかさや喜ばしさを感じることができません。

 再び『世界シンボル事典』からの引用です。

 古代クレタでは(他の文化圏でも見られるだろうが)、雄牛を使う体操とも芸術ともいえる跳躍ダンス〔踊りながら雄牛の体を飛び越える〕が行われたが、これは鈍重な動物性(雄牛によって象徴される)の克服と、人間の優位を示そうとするものであった。


 雄牛に象徴される鈍重さは、試練や停滞などのキーワードと結びついていると考えられます。また、雄牛はしばしば生贄にされることから、闇や悲しみと関係があるとも解釈できます。【金貨キング】の力はそのように、軽やかさや知恵の光はないけれども、力強くて腰の据わった、少々の困難や苦難にはへこたれない性質を持っているのだと思われます。

◆悪魔の支配下にある…

 彼の基盤は悪魔の力と関係がある、、、とでも言い換えることができるでしょうか。

 このような先史時代の野牛は、おそらく強い生命力や男性的な力を体現する存在であったと思われるが、その野生的な力強さが印象的である反面、攻撃してくる雄牛の荒々しさは人間に恐怖をおこさせたため、シンボルとしては両義的な意味を持っていた。


 荒々しさや生殖能力の高さは、そのまま、欲望をつかさどる悪魔のイメージと重なります。自らの原初的でシンプルな欲求にまっすぐに向かっていき、歯向かう者には猛然と攻撃を加える性質は、悪魔的な蒙昧の中にあるからとも解釈できそうです。

 ちなみに雄牛が《豊穣》と結びつくのはその生殖能力の高さによるものでしょう。

◆進化に必要な過程…

 最初の引用の中に《雄牛はしばしば豊穣、死、復活と結びつくこともあった。》とあります。死や復活とも結びつくのは、雄牛が生贄にされる動物だからでしょうか。

 命をほふられ、その命が他者の命の源になって昇華してゆく…というようなイメージが浮かびます。

 【金貨キング】には中小企業の社長、的な印象があります。決して大企業の社長や、やり手の営業マンといった印象ではありません。

 彼の愚直で粘り強い努力の成果は、しばしば大きな会社や要領の良い者に利用されたり搾取されたりする場合がありそうです。特に景気の悪化や災害時など不可抗力のしわ寄せを受けるのはたいてい【金貨キング】のような人たちではないでしょうか。
 そのパターンはまるで雄牛が生贄となってほふられるようでもあります。

 一方《大企業》であっても、創業の最初からそのような巨大な力を有していたわけではありません。一創業者の【金貨キング】的な苦難と努力の積み重ねが進化と発展の礎となり、代替わりや統合を経て大企業へと成長するのです。

 ですから【金貨キング】の黒い重厚な玉座は、さらなる進化に至る過程の座と言えるでしょう。

◆第3のセフィラ「ビナー(理解)」と対応している…

 第3のセフィラ「ビナー(理解)」について、改めてwikipediaの生命の樹項目を引用してみます。

ビナー(Binah、理解と訳される)
第3のセフィラ。数字は3、色は黒、宝石は真珠、金属は鉛、惑星は土星を象徴する。至高の母と呼ばれ、女性原理を象徴する。成熟した女性で表される。神名はエロヒムである。守護天使はザフキエルである。


 女性原理は《受け入れ、産み出し、育む》ことがその第一の性質と言えるでしょう。

 《理解》は、理解しようとするものを《受け入れる》ことなしにはあり得ません。対象を拒絶し、否定したまま本質をつかむことはできないのです。

 《受け入れる》ことは危険を伴います。
 自らの中に入れようとするものが、果たして“良いもの”か、“悪いもの”か、中に入れてみなければ分からないからです。

 【金貨キング】の力と威厳の基盤には、良いものであろうと悪いものであろうと、まず自然の流れに従って受け入れるという性質があるのではないでしょうか。

 そうして、正も邪も受け入れ、それなりの価値を理解することが、【金貨キング】の悟性と言えるのかも知れません。

*-*-*-*-*-*-*

 ところでうっかりしていたのですが、【金貨キング】も黒い衣服を身に着けていますね。
 派手なぶどうの柄に気をとられていましたが、下地は真っ黒です。

 身に着けている黒が、何かを《体現》《示威》しているのなら、【金貨キング】は黒の力を基盤としているだけでなく、自らが体現し、周囲にもそれを臆することなく見せている、と解釈できるでしょう。

 そして黒地の生地一面に派手に配されたぶどう柄は、やはり多産の象徴です。

 黒のもつ自然の力が、多くの実りをもたらすことを【金貨キング】は知っていて、それを思い切り行使しているのでしょう。

*-*-*-*-*-*-*

 今日は日付を大幅に超えての更新となってしまいました。
 時間が遅くなったので、開き直って、一枚を詳しく見てみました。

 次回は【金貨ナイト】です。キングの息子ですね。父子でどういう差が現れてくるか、楽しみです。

 今後とも当ブログをよろしくお願いします。
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