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大阪の占い師 サワツ純子 のタロットブログです。たまに理屈っぽい日常のああだこうだも入っています。
長文OK・お暇な方のみお読み下さいませ。(・∀・)サワツ純子
※各ブログ記事へのインデックスを作ってみました。良ければご利用ください※
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今回は色の考察【灰色】の第3回、大アルカナ中の比較的目立つ灰色部分に関して前回のつづきです。
灰色部分の解釈を暫定的に以下のように定義しておきます。
カードの画像データは、U.S.GAMES SYSTEMS,INC から出版されているライダー版ウエイトタロットと、Merrimack Publishing Corp. から出版されたウエイト版タロットです。
『世界シンボル事典』を参考図書として用います。参考箇所には文頭と文末に『*』をつけてあります。
分類やコメントはあくまでもわたしの主観に基づいています。ご了承の上、お読み下さい。
*-*-*-*-*-*-*
2・大アルカナの灰色部分(背景が灰色でないもの)
(1)人物の座っている部分が灰色のもの
ライダー版画像
*-*-*-*-*-*-*
【11・正義】
石造りの2本の柱の間に赤(もしくは紫)色の幕が張られています。それを背後にして、女性らしき人物が灰色の四角い腰掛に座っています。この人物は右手に剣、左手に天秤を持っています。
【11・正義】は広く「裁き」「報い」「釣り合い」「公平」を表わすと考えられます。実占では物事の結果がはっきりと正式な形で整ったり、とても釣り合いのとれた良い状態であると読んでいます
「人物の両側に2本の石柱」という構図は【5・法王】にも見られます。このそっくりの構図は、【11・正義】と【5・法王】が同じような物事を扱っているのでは、と思わせます。【5・法王】は俗世間のもめごとを「神の法によって調停」しました。【11・正義】では「天秤と剣で裁く」と解釈できそうです。
【11・正義】の石造りの柱は、この裁きの場が「神の力の顕われ」であることを示しているのでしょう。
*剣は、昔から祭祀や儀式に使用され、神聖な力や魔力を帯びたシンボルとして重んじられてきました*。【11・正義】の柱が石造りなのは、この裁きが神聖なものであることも表わしていると思います。
また剣は四大元素の風に対応します。ここでは「法」という合理的で厳密な掟を表わしているように思われます。【11・正義】の裁きは、【5・法王】の愛と調和を重んじるやり方とはまったく違って曖昧さがありません。2柱の間が【5・法王】のように灰色ではなく赤色(紫色)なのも、その差の表れではないでしょうか。
【11・正義】の人物が座っている腰掛は灰色の四角い台のような形です。石造りかどうかは分かりません。とはいえ【2・女教皇】の椅子のようにシンプルな灰色でもありません。影が表現されているのでリアルな感じがします。
この裁きの座が、石造りでもなく玉座でもない、質素な台状のものに過ぎないことは、【4・皇帝】や【5・法王】のように強力な権力も支配力も備えていないことを表わしているのでは、と思われます。「裁きの場」そのものは神聖でも、この人物には実際に罰を与える力も、その強制力もないと考えられそうです。
裁きの場は人の不安が募るところです。またここに来る時には、正とでるか否とでるか今後の成り行きも立ちません。個人の感情という非合理的なものと「法」という厳密で合理的なものが落ち合う場所であり、正しさと悪が交錯するところです。
また裁く立場も同様に、あらゆる両極の価値の狭間で揺れることでしょう。
そしてもちろんここでは、法と掟の知恵(コクマー)が実行される場所でもあります。
*-*-*-*-*-*-*
【2・女教皇】
ソロモン神殿の入口にある2本の柱「ヤキンとボアズ」の間にざくろ模様の幕が張られています。それを背後にして青い衣服をまとった女性が灰色の四角い腰掛に座っています。この女性は胸に白い十字をつけ、手に灰色の紙巻物「TORA」を持っています。
【2・女教皇】は「受動的な態度」「心理的葛藤で動けない」「知恵があり冷静」などと読んでいます。人物として見る時は、おとなしい女性、冷静な女性、少女または中年以降の女性、神経質な女性、などと読んでいます。
ライダー版【2・女教皇】の2柱は黒と白ではなく灰色です。ウィキペディアの記事によると『黒い柱にある「B」は「ボアズ (Boaz)」と読み、闇を意味する。また、白い柱にある「J」は「ヤヒン (Jachin)」と読み、光を意味する』とあり、示されているカード画像でも真っ白な柱になっていますが、ライダー版では当てはまりません。
生命の樹の色解釈を当てはめてみれば、「ヤキン」の柱は第2のセフィラ「コクマー(=知恵)」の灰色を、「ボアズ」の柱は第3のセフィラ「ビナー(=理解)」の黒を反映していると見ることができます。
しかし「知恵」と「理解」では相反する2つの価値を扱う「二元原理」とは考えにくい気がします。「人物を挟んだ2柱」の構図はそれ自体が「二元原理」を表わしていると考えられますが、【2・女教皇】では違うのでしょうか。
*「ヤキンとボアズ」は、フリーメイソンのシンボルとしても良く知られているそうです。それによるとこの2柱は「人間性」という神殿を支える「正義」と「博愛」を表わしているそうです*。「ヤキン=正義=知恵」「ビナー=博愛=理解」と結びつけられるでしょうか。
「ヤキン=正義=知恵」は【11・正義】の内容と印象が重なります。罪を断じ義を通すキリッとした印象です。「ビナー=博愛=理解」は、弱さや無知や道徳的差異を乗り越え受け容れるという、ある意味「正義」と正反対の態度と解釈できます。
【2・女教皇】は「ヤキン=正義=知恵」と「ビナー=博愛=理解」の狭間で葛藤しながら静かに座っているのでしょう。両柱の間に掛かっているざくろ模様の幕は女性性を表わします。葛藤を女性らしい性質で受け取るのでしょう。ざくろ柄の下地も灰色です。女性性でやさしく受け止めることが即ち彼女の「知恵(コクマー)」と言えそうです。
彼女が手にしている紙巻物はユダヤの律法「TORA(トーラー)」です。これはユダヤの民の掟書です。これもまた「知恵(コクマー)」そのものと言えます。同様に彼女の座っている灰色の四角い腰掛けも「知恵(コクマー)」を表わしているのではないかと思います。この腰掛は石造りでもなく、影もなく、物質としてのリアルさが感じられません。これは彼女の抱えている葛藤が精神的なものだからではないかと思います。
彼女は活動的ではありません。すべてを心の中におさめてしまうので現実世界や物質に影響は与えないでしょう。そのため灰色の腰掛けにリアルさがないのではと想像できます。しかし彼女はこの現実世界、俗世間から影響を受けて葛藤していると考えられます。だからこそ「TORA」という具体的な(灰色の)掟書が必要であり、腰掛も灰色をしていると考えられます。
【2・女教皇】が表わす精神的な葛藤はそもそも不安を引き起こします。曖昧さや不透明さがないのであれば「知恵(コクマー)」は必要ないだろうし、「知恵」があるから不安や葛藤を引き起こすとも考えられます。
石造りでも玉座でもない簡素な腰掛けに座っている彼女はやはり現世的な権力者ではないでしょう。知恵はあれどナイーブな女性の心がうかがえます。
*-*-*-*-*-*-*
◎【5・法王】【11・正義】【2・女教皇】この3枚の構図はとてもよく似ています。
人物を中央にして両側に2本の柱、全員正面を向いて椅子に座っており、いずれも冠をかぶっています。
*冠は、その人物が普通ではない「より高次の世界に属する者であることを表わす」*そうです。顔もからだも真正面を向いているのは「どちらにも偏っていない」ことが伺えます。これは「二元原理の中間」の意味合いを際立たせていると思います。椅子に座っているのは「行動的でない」と受け取れます。この3者はいずれも「知恵」を扱っており、現実的な働きかけをおこさない人たちなのだと解釈できそうです。
◎【5・法王】と【11・正義】では柱の色や材質がよく似ており、どちらも手を少し上に上げて何かをアピールしています。両者とも冠は黄色で赤い服、手に持っているものに黄色が使われています。
【5・法王】は三位一体を象徴する笏をかざして彼の教皇としての権威を示しています。【11・正義】は剣で神聖なる「正義」を、天秤で「公平さや平等」を示しています。
両者の赤い服は怒りや厳しさを表わしているのかも知れません。黄色の王冠は黄金製であることを示しているのでしょう。彼らの権威は太陽の「生命を育む力」を帯び、いずれも人がポジティブに生きていくことを応援するものだと言えるでしょう。
石柱は神聖な権威を示し、ここが現世的な問題を解決する場であることも示していそうです。
◎【5・法王】と【2・女教皇】では柱の立派さが似ています。【11・正義】の簡素な柱とはまったく違います。またどちらも衣服に十字シンボルが使われています。
【5・法王】と【2・女教皇】はどちらも「神の教え」を扱っています。柱が立派なのはそこが神殿だからではないでしょうか。【5・法王】ではローマ教会…神の神殿であり、【2・女教皇】ではソロモン神殿です。彼らは両者とも穏やかで平和的な解決を望みます。
◎【11・正義】と【2・女教皇】では2柱の間に垂れ幕があること、簡素な四角い腰掛に座っていることが共通点として挙げられます。
2柱の間の垂れ幕は、二元原理の2つを「つなぐもの」を思わせます。またそれを通して2柱の「奥」「裏側」にあるものを想像させます。二元原理は、2柱と垂れ幕の間に限定されてあり、2柱の外に出ればこの原理からはずれて別の世界に入る、というようなストーリーが思い浮かびます。
簡素な四角い腰掛は前述したように、現世で実際に振るえるような物理的な力や強制力を持ち合わせていないことを示すと思います。(【11・正義】から連想される「法的な力」は、お金や人の労力などを実際に動かす「力」とはまた違う、と解釈しています)
*-*-*-*-*-*-*
この3枚のカードは対応のしかたがとても面白いです。まだまだ突っ込みどころがありそうですが、他の色やアイテムを考察する機会に改めてみてみたいと思います。
今後とも当ブログをよろしくお願いします。
灰色部分の解釈を暫定的に以下のように定義しておきます。
・世俗的、物質的な要素を表わす
・第2のセフィラ「コクマー(知恵)」と対応している(ウィキペディア・生命の樹の記事より)
・相反する2つのものの中間、および混成
・不安、見通しの悪さ、不明瞭さ
・灰色に黒の点々は石造りであることを表わしている。
*石は固く永続性があり「神の力の顕現」の意味もある*
・第2のセフィラ「コクマー(知恵)」と対応している(ウィキペディア・生命の樹の記事より)
・相反する2つのものの中間、および混成
・不安、見通しの悪さ、不明瞭さ
・灰色に黒の点々は石造りであることを表わしている。
*石は固く永続性があり「神の力の顕現」の意味もある*
カードの画像データは、U.S.GAMES SYSTEMS,INC から出版されているライダー版ウエイトタロットと、Merrimack Publishing Corp. から出版されたウエイト版タロットです。
『世界シンボル事典』を参考図書として用います。参考箇所には文頭と文末に『*』をつけてあります。
分類やコメントはあくまでもわたしの主観に基づいています。ご了承の上、お読み下さい。
*-*-*-*-*-*-*
2・大アルカナの灰色部分(背景が灰色でないもの)
(1)人物の座っている部分が灰色のもの
ライダー版画像
*-*-*-*-*-*-*
【11・正義】
石造りの2本の柱の間に赤(もしくは紫)色の幕が張られています。それを背後にして、女性らしき人物が灰色の四角い腰掛に座っています。この人物は右手に剣、左手に天秤を持っています。
【11・正義】は広く「裁き」「報い」「釣り合い」「公平」を表わすと考えられます。実占では物事の結果がはっきりと正式な形で整ったり、とても釣り合いのとれた良い状態であると読んでいます
「人物の両側に2本の石柱」という構図は【5・法王】にも見られます。このそっくりの構図は、【11・正義】と【5・法王】が同じような物事を扱っているのでは、と思わせます。【5・法王】は俗世間のもめごとを「神の法によって調停」しました。【11・正義】では「天秤と剣で裁く」と解釈できそうです。
【11・正義】の石造りの柱は、この裁きの場が「神の力の顕われ」であることを示しているのでしょう。
*剣は、昔から祭祀や儀式に使用され、神聖な力や魔力を帯びたシンボルとして重んじられてきました*。【11・正義】の柱が石造りなのは、この裁きが神聖なものであることも表わしていると思います。
また剣は四大元素の風に対応します。ここでは「法」という合理的で厳密な掟を表わしているように思われます。【11・正義】の裁きは、【5・法王】の愛と調和を重んじるやり方とはまったく違って曖昧さがありません。2柱の間が【5・法王】のように灰色ではなく赤色(紫色)なのも、その差の表れではないでしょうか。
【11・正義】の人物が座っている腰掛は灰色の四角い台のような形です。石造りかどうかは分かりません。とはいえ【2・女教皇】の椅子のようにシンプルな灰色でもありません。影が表現されているのでリアルな感じがします。
この裁きの座が、石造りでもなく玉座でもない、質素な台状のものに過ぎないことは、【4・皇帝】や【5・法王】のように強力な権力も支配力も備えていないことを表わしているのでは、と思われます。「裁きの場」そのものは神聖でも、この人物には実際に罰を与える力も、その強制力もないと考えられそうです。
裁きの場は人の不安が募るところです。またここに来る時には、正とでるか否とでるか今後の成り行きも立ちません。個人の感情という非合理的なものと「法」という厳密で合理的なものが落ち合う場所であり、正しさと悪が交錯するところです。
また裁く立場も同様に、あらゆる両極の価値の狭間で揺れることでしょう。
そしてもちろんここでは、法と掟の知恵(コクマー)が実行される場所でもあります。
*-*-*-*-*-*-*
【2・女教皇】
ソロモン神殿の入口にある2本の柱「ヤキンとボアズ」の間にざくろ模様の幕が張られています。それを背後にして青い衣服をまとった女性が灰色の四角い腰掛に座っています。この女性は胸に白い十字をつけ、手に灰色の紙巻物「TORA」を持っています。
【2・女教皇】は「受動的な態度」「心理的葛藤で動けない」「知恵があり冷静」などと読んでいます。人物として見る時は、おとなしい女性、冷静な女性、少女または中年以降の女性、神経質な女性、などと読んでいます。
ライダー版【2・女教皇】の2柱は黒と白ではなく灰色です。ウィキペディアの記事によると『黒い柱にある「B」は「ボアズ (Boaz)」と読み、闇を意味する。また、白い柱にある「J」は「ヤヒン (Jachin)」と読み、光を意味する』とあり、示されているカード画像でも真っ白な柱になっていますが、ライダー版では当てはまりません。
生命の樹の色解釈を当てはめてみれば、「ヤキン」の柱は第2のセフィラ「コクマー(=知恵)」の灰色を、「ボアズ」の柱は第3のセフィラ「ビナー(=理解)」の黒を反映していると見ることができます。
しかし「知恵」と「理解」では相反する2つの価値を扱う「二元原理」とは考えにくい気がします。「人物を挟んだ2柱」の構図はそれ自体が「二元原理」を表わしていると考えられますが、【2・女教皇】では違うのでしょうか。
*「ヤキンとボアズ」は、フリーメイソンのシンボルとしても良く知られているそうです。それによるとこの2柱は「人間性」という神殿を支える「正義」と「博愛」を表わしているそうです*。「ヤキン=正義=知恵」「ビナー=博愛=理解」と結びつけられるでしょうか。
「ヤキン=正義=知恵」は【11・正義】の内容と印象が重なります。罪を断じ義を通すキリッとした印象です。「ビナー=博愛=理解」は、弱さや無知や道徳的差異を乗り越え受け容れるという、ある意味「正義」と正反対の態度と解釈できます。
【2・女教皇】は「ヤキン=正義=知恵」と「ビナー=博愛=理解」の狭間で葛藤しながら静かに座っているのでしょう。両柱の間に掛かっているざくろ模様の幕は女性性を表わします。葛藤を女性らしい性質で受け取るのでしょう。ざくろ柄の下地も灰色です。女性性でやさしく受け止めることが即ち彼女の「知恵(コクマー)」と言えそうです。
彼女が手にしている紙巻物はユダヤの律法「TORA(トーラー)」です。これはユダヤの民の掟書です。これもまた「知恵(コクマー)」そのものと言えます。同様に彼女の座っている灰色の四角い腰掛けも「知恵(コクマー)」を表わしているのではないかと思います。この腰掛は石造りでもなく、影もなく、物質としてのリアルさが感じられません。これは彼女の抱えている葛藤が精神的なものだからではないかと思います。
彼女は活動的ではありません。すべてを心の中におさめてしまうので現実世界や物質に影響は与えないでしょう。そのため灰色の腰掛けにリアルさがないのではと想像できます。しかし彼女はこの現実世界、俗世間から影響を受けて葛藤していると考えられます。だからこそ「TORA」という具体的な(灰色の)掟書が必要であり、腰掛も灰色をしていると考えられます。
【2・女教皇】が表わす精神的な葛藤はそもそも不安を引き起こします。曖昧さや不透明さがないのであれば「知恵(コクマー)」は必要ないだろうし、「知恵」があるから不安や葛藤を引き起こすとも考えられます。
石造りでも玉座でもない簡素な腰掛けに座っている彼女はやはり現世的な権力者ではないでしょう。知恵はあれどナイーブな女性の心がうかがえます。
*-*-*-*-*-*-*
◎【5・法王】【11・正義】【2・女教皇】この3枚の構図はとてもよく似ています。
人物を中央にして両側に2本の柱、全員正面を向いて椅子に座っており、いずれも冠をかぶっています。
*冠は、その人物が普通ではない「より高次の世界に属する者であることを表わす」*そうです。顔もからだも真正面を向いているのは「どちらにも偏っていない」ことが伺えます。これは「二元原理の中間」の意味合いを際立たせていると思います。椅子に座っているのは「行動的でない」と受け取れます。この3者はいずれも「知恵」を扱っており、現実的な働きかけをおこさない人たちなのだと解釈できそうです。
◎【5・法王】と【11・正義】では柱の色や材質がよく似ており、どちらも手を少し上に上げて何かをアピールしています。両者とも冠は黄色で赤い服、手に持っているものに黄色が使われています。
【5・法王】は三位一体を象徴する笏をかざして彼の教皇としての権威を示しています。【11・正義】は剣で神聖なる「正義」を、天秤で「公平さや平等」を示しています。
両者の赤い服は怒りや厳しさを表わしているのかも知れません。黄色の王冠は黄金製であることを示しているのでしょう。彼らの権威は太陽の「生命を育む力」を帯び、いずれも人がポジティブに生きていくことを応援するものだと言えるでしょう。
石柱は神聖な権威を示し、ここが現世的な問題を解決する場であることも示していそうです。
◎【5・法王】と【2・女教皇】では柱の立派さが似ています。【11・正義】の簡素な柱とはまったく違います。またどちらも衣服に十字シンボルが使われています。
【5・法王】と【2・女教皇】はどちらも「神の教え」を扱っています。柱が立派なのはそこが神殿だからではないでしょうか。【5・法王】ではローマ教会…神の神殿であり、【2・女教皇】ではソロモン神殿です。彼らは両者とも穏やかで平和的な解決を望みます。
◎【11・正義】と【2・女教皇】では2柱の間に垂れ幕があること、簡素な四角い腰掛に座っていることが共通点として挙げられます。
2柱の間の垂れ幕は、二元原理の2つを「つなぐもの」を思わせます。またそれを通して2柱の「奥」「裏側」にあるものを想像させます。二元原理は、2柱と垂れ幕の間に限定されてあり、2柱の外に出ればこの原理からはずれて別の世界に入る、というようなストーリーが思い浮かびます。
簡素な四角い腰掛は前述したように、現世で実際に振るえるような物理的な力や強制力を持ち合わせていないことを示すと思います。(【11・正義】から連想される「法的な力」は、お金や人の労力などを実際に動かす「力」とはまた違う、と解釈しています)
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